SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ

令和6年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

品質の定量的評価の指標のうち,ソフトウェアの保守性の評価指標になるものはどれか。

選択肢

  1. ア
    (最終成果物に含まれる誤りの件数)÷(最終成果物の量)
  2. イ
    (修正時間の合計)÷(修正件数)
  3. ウ
    (変更が必要となるソースコードの行数)÷(移植するソースコードの行数)
  4. エ
    (利用者からの改良要求件数)÷(出荷後の経過月数)
解き方のヒントを見る

保守性指標を整理する視点

保守性の指標を読むときは、名称や印象に引きずられず、その指標が何を評価するために定義され、どのような判断に役立つものかという関係を整理して考えることが大切です。

この問題で問われていること

各選択肢を読む際は、指標が評価している対象と評価結果を利用する場面との対応だけに注目し、似た言葉を同じ意味として扱わず、定義の境界を最後まで丁寧に確認しましょう。

視点

指標を比較するときは、名称ではなく、測定対象・解釈・利用目的の結び付きを一つのまとまりとして捉え、各要素が同じ役割を指しているかを落ち着いて確認します。

確認ポイント

  • 指標名ではなく、その定義が評価対象として何を扱っているかを確認する
  • 測定結果がどの判断や場面で使われる前提かを確認する
  • 似た語の共通点と相違点を、定義・対象・用途の順に照合する
正解と解説を見る

正解

イ

解説

ソフトウェアの保守性は、出荷後に発生する修正や変更をどれだけ容易かつ効率的に実施できるかを表します。修正1件当たりの所要時間は、その評価に用いることができる。

理由

修正時間の合計を修正件数で割ると、修正1件当たりの平均所要時間が求められる。平均時間が短いほど、修正作業を効率的に行えることを示すため、保守性の評価指標になる。

比較

誤りの件数と成果物量の比率は欠陥密度、変更行数と移植行数の比率は移植性、改良要求件数と経過月数の比率は要求の発生頻度に関係する。それぞれ保守性を直接測る指標とは異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。最終成果物に含まれる誤りの件数を成果物量で割る指標は、成果物の欠陥密度を表す。誤りの発生状況や完成物の品質を評価する指標であり、変更や修正をどれだけ容易に行えるかという保守性そのものを測っていない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。修正時間の合計を修正件数で割ると、1件の修正に平均どれだけ時間を要したかを表せる。修正作業の効率や容易さに関係するため、ソフトウェアの保守性を定量的に評価する指標になる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。変更が必要な行数を移植する行数で割る指標は、既存ソースコードを別環境へ移す際の変更量の割合を示す。主に移植性の評価に関係し、一般的な修正作業のしやすさを直接表す保守性指標ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。利用者からの改良要求件数を出荷後の経過月数で割る指標は、一定期間当たりに寄せられた要求の発生頻度を示す。利用者ニーズや改善要望の多さに関する指標で、修正作業の容易さを測るものではない。

学習のポイント

保守性は、修正作業の容易さや効率を測る品質特性として捉える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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