SMITサービスマネージャ試験 午後Ⅰ
令和4年度春期 ITサービスマネージャ 午後Ⅰ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題




解き方のヒントを見る
検討対象の範囲をそろえる
需要の変化を扱うときは、まず検討対象の範囲がそろっているかに注目しましょう。同じ言葉でも、対象としている範囲が異なると意味の受け取り方が変わるため、記述の境界を意識して整理することが大切です。
この問題で問われていること
この話題では、検討している事柄がどこまでを対象としているかを確認する視点が役立ちます。与えられた情報を整理するときは、対象の範囲を自分で広げたり狭めたりせず、示された範囲のまま捉えてみましょう。
視点
検討対象の範囲は、何について考えるかを区切るものです。複数の情報を結び付ける前に、それぞれが指している範囲を確かめると、対象の取り違えを防ぎやすくなります。
確認ポイント
- 何を検討対象としているかを確かめたか
- 示された対象の範囲を自分で変えていないか
- 情報を結び付ける際に対象の範囲がずれていないか
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解説
業務サーバは最大スループットと基準値を比較し、ディスク装置は情報の単位容量と件数から必要容量を予測する。需要急増に備えて基準値を引き下げ、商品カテゴリごとのタイムセールで処理の集中を分散することが要点です。
問題の全体像
F社の通信販売サービスでは、土曜日のタイムセールに処理が集中する。G氏は会員数の増加を基に業務サーバとディスク装置の容量・能力を計画するが、閲覧履歴を記録する新機能と新商品の販売により、需要予測や管理方法の見直しが必要になる。公式の出題趣旨では、業務サーバ能力、ディスク装置容量、業務特性に応じたピーク時の需要分散を検討する能力を問うとしている。各設問では、表の計算条件と本文の事業・利用動向を結び付けて判断する。
設問1
表1の「必要なスループットを15TPSと想定し、6割の性能でそのスループットを確保できる能力を計画値とする」に着目する。計画値をaとすると、a×0.6=15なので、a=15÷0.6=25となる。公式解答例では「25」としている。15TPSに余裕分を単純に加えるのではなく、計画値の60%が15TPSになるように逆算する。なお、変更検討の基準値は計画値の80%なので、25×0.8=20TPSです。
設問2
表1では、会員基本情報が会員1人当たり2Mバイト、購入実績情報が1レコード当たり1Mバイト、商品基本情報が固定の250Gバイトと分かっている。会員数も入手済みなので、不足するのは購入実績情報のレコード数を求める情報です。本文に「1回の購入操作につき1レコード」とあるため、会員数×会員1人当たりの平均購入回数でレコード数を見積もれる。商品基本情報の領域は固定で確保されており、実際の商品数に応じて容量を減らして計算するものではありません。公式解答例では「会員1人当たりの平均購入回数」としている。この表現で15字以内に、必要な情報を示せる。
設問3
本文の「閲覧履歴情報は、閲覧したWebサイト1ページ当たり0.1Mバイト」に着目する。単位容量は既知なので、データ量の予測に必要なのは記録対象となる閲覧ページ数です。公式解答例では「会員が閲覧する1か月当たりの総ページ数」としている。月間の総ページ数に0.1Mバイトを掛ければ、1か月に発生する閲覧履歴情報量を求められ、期間に応じた蓄積量の予測につなげられる。採点講評では、新たに取得する情報のデータ量を予測するため、どのようなデータを取得すべきかを理解して解答するよう求めている。30字以内の答案では、「会員の閲覧」「1か月当たり」「総ページ数」を押さえる。
設問4(1)
本文で、2022年度から会員数の年間増加率が10%から20%に変わり、最大スループットも会員数に比例して増えるとされた点に着目する。表4の2021年度末の16.50TPSを起点にすると、2022年度末は16.50×1.2=19.80TPS、2023年度末は19.80×1.2=23.76TPSとなる。業務サーバの基準値は25TPSの80%である20TPSなので、2024年3月末までに基準値を超える。公式解答例では、この期限と基準値超過を理由としている。40字以内の答案例は「2024年3月末までに最大スループットが基準値の20TPSを超えるから」。採点講評でも、売上増加や計画の見直しだけでなく、見直しによって基準値を超える見通しを具体的に述べる点に言及している。
設問4(2)
本文の「閲覧履歴情報の急増が予測される」「容量不足が発生する前に容量の増強ができるようにする」に着目する。表1では、ディスク装置の基準値は計画値の70%で、容量・能力計画の変更を検討する契機となる。急増時に従来の基準値まで待つと、増強が完了する前に容量不足になるおそれがあるため、基準値を引き下げて早い段階で検討を始める。公式解答例では、ディスク装置の基準値を現在より低い値へ変更するとしている。30字以内の答案例は「ディスク装置の基準値を現在より低く設定する。」。採点講評では、容量不足を早期に検知し、不足する前に増強する観点から基準値設定に着目するよう求めている。具体的な変更後の数値は資料からは指定できない。
設問5
新機能の分析結果のうち、商品カテゴリごとに顧客層と閲覧されやすい曜日・時間帯が異なる点、タイムセールを業務ピーク時以外に行うとトランザクションがその開催時間へ移る点を結び付ける。商品カテゴリごとにタイムセールの曜日や時間帯を分ければ、一度に集まっていた需要を複数の機会へ分散できる。開催頻度が増えるという本文の記述とも整合する。公式解答例では「商品カテゴリごとにタイムセールの曜日や時間帯を分散させる。」としており、40字以内で必要な要素を示している。採点講評では、単にピーク時間帯以外にタイムセールを実施するという解答が多かったとし、データ分析結果を踏まえた解答を求めている。「商品カテゴリごと」という分散の単位を明記することが重要です。
学習のポイント
計画値と基準値を区別し、情報量の予測に不足する件数データを特定する。事業計画の変化と分析結果を、増強判断や需要分散の具体策に結び付ける。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ITサービスマネージャ試験 午後Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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