SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問25

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

技術者倫理における集団思考の問題点として,アーヴィング・ジャニスが指摘した八つの兆候のうち,“心の警備”の説明として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    自分の所属している集団は失敗することがなく,又は万が一失敗しても集団は存続すると考える。
  2. イ
    集団に新しく加わったメンバなどが異議を唱える場合には,それを阻止して,集団を保護しようとする。
  3. ウ
    他のメンバから特に意見が出されず,発言者以外の全メンバが沈黙している場合は,その意見を集団組織の一致した意見とみなす。
  4. エ
    反対する少数メンバがいる場合は,そのメンバに圧力を加えて統一した意見にさせる。
解き方のヒントを見る

集団思考を見分けるための着眼点

集団の中で異論や再検討が扱われる過程に注目し、個々の発言内容だけでなく、意思決定がどのように進んだか、視点の幅が保たれていたか、参加者が考えを更新できたかを整理して考える。

この問題で問われていること

確認する観点を、異なる意見や懸念が出たときに議論の場でどう扱われたかに絞る。結論の内容より、検討の開かれ方や見直しの余地、判断に至る流れを丁寧によく見て確認する。

視点

集団思考を学ぶときは、結論そのものを評価する前に、異論・懸念・再確認の扱われ方と、参加者が判断を見直せる余地に目を向ける。

確認ポイント

  • 異なる見方が出た際、その内容が検討の対象になっているか
  • 判断に至るまでに、前提や懸念を見直す機会が保たれているか
  • 個人の賛否ではなく、集団の議論過程に焦点を置けているか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

“心の警備”は,集団の決定を脅かすような異論や批判的情報が集団内に入り込むことを防ぎ,集団の見解を守ろうとする行動を指します。したがって,新参者などの異議を阻止する説明が該当する。

理由

“心の警備”は,集団の判断に対する批判や異論を取り除き,集団の考えを疑う材料からメンバーを守ろうとする働きです。異議を唱える者を抑え,集団を保護しようとする説明がこの特徴に一致する。

比較

他の兆候には,集団は失敗しないという過信,沈黙を全員一致とみなす思い込み,反対者に同調を迫る圧力がある。これらは心の警備と関連するが,それぞれ異なる心理・行動を示している。

選択肢ア

これは不正解だよ。所属集団は失敗せず,失敗しても存続すると考える内容は,集団の能力や将来に対する過度の楽観・過信を表している。異論や批判的情報を遮断して集団を守る“心の警備”の説明ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。新しく加わったメンバなどが異議を唱えたとき,その意見を阻止して集団を保護しようとする行動は,集団の判断を脅かす批判や異論を遠ざける“心の警備”に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。他のメンバが発言せず沈黙しているだけなのに,発言者以外も同意しているとみなす内容は,集団内に一致した意見があるという思い込みを表す。情報を遮断する心の警備とは異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。反対する少数メンバに圧力を加えて統一した意見にさせる内容は,異論を持つ者への直接的な同調圧力を表している。心の警備と関連はあるが,その概念自体の説明ではない。

学習のポイント

集団思考の八つの兆候を,過信・同調・情報遮断・反対意見への圧力に分類して覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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