SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問9

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

サービスマネジメントにおいて,構成ベースラインを確立することによって可能になることはどれか。

選択肢

  1. ア
    ITサービスの存続期間を通したパフォーマンスの変化の測定
  2. イ
    インシデントが発生したときの問題管理プロセスでの状況証拠の分析
  3. ウ
    構成監査及び切り戻しのための基準となる情報の提供
  4. エ
    サービスを機能させるために必要な最低限の利用可能レベルの定義
解き方のヒントを見る

用語を考える前に目的を確認する

この分野を学ぶ際は、個々の用語を覚える前に、扱われている管理活動の目的に目を向けましょう。言葉の印象だけで判断せず、与えられた状況と目的とのつながりを確かめると、理解を整理しやすくなります。

この問題で問われていること

考える観点は、示された状況で何を達成したいのかという目的です。用語の名前から役割を決めつけず、状況の中で述べられている狙いに着目してください。自分が捉えた目的に、どの情報を根拠としているかも確かめましょう。

視点

管理活動を考えるときは、まずその場面の目的を自分の言葉で整理します。目的について示されていることと、自分が推測したことを区別すると、用語の印象に引きずられずに考えられます。

確認ポイント

  • その場面で達成したいことを捉えているか
  • 目的を捉える根拠が、示された情報にあるか
  • 用語の印象から目的を決めつけていないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

正解はウです。構成ベースラインは、ある時点で正式に合意された構成情報を記録した基準です。実際の構成を確認する構成監査や、変更を切り戻す際に参照する情報として利用できます。

構成監査と切り戻しに利用できる理由

構成ベースラインには、特定時点の構成アイテムやその関係など、正式に合意された構成情報が記録されます。構成監査では、この情報と実際の構成を照合できます。また、変更後に切り戻しが必要になったときには、戻すべき構成を確認するための基準になります。したがって、構成監査及び切り戻しのための基準となる情報の提供を述べたウが正解です。

他の活動との違い

アのパフォーマンスの変化の測定には、性能に関する測定値の継続的な収集が必要です。イの状況証拠の分析は、インシデントの記録やログなどを使って原因を調査する活動です。エの最低限の利用可能レベルの定義は、サービスに求める利用可能性の要件を定める活動です。いずれも、構成情報の基準を確立すること自体の効果とは区別します。

選択肢ア

これは不正解だよ。選択肢は、ITサービスの存続期間を通したパフォーマンスの変化の測定を述べている。これには応答時間や処理量などの測定値を継続的に集める必要がある。構成ベースラインは構成情報を特定時点で確定したものであり、それだけで性能の変化を測定できるわけではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。選択肢は、インシデント発生時に問題管理プロセスで状況証拠を分析する活動を述べている。原因の調査には、発生時のログや事象の記録などが必要になる。構成ベースラインが調査の参考になることはあるが、その確立によって状況証拠の分析自体が可能になるという説明は適切ではない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。構成ベースラインは、ある時点で正式に合意された構成情報を記録し、以後の管理に用いる基準である。構成監査では実際の構成と照合でき、変更後に切り戻しが必要になった場合には戻すべき構成を確認できる。このため、構成監査及び切り戻しの基準となる情報を提供できる。

選択肢エ

これは不正解だよ。選択肢は、サービスを機能させるために必要な最低限の利用可能レベルを定義することを述べている。これはサービスに求める利用可能性の要件を定める活動である。構成ベースラインは構成情報の基準を確立するものであり、最低限の利用可能レベルそのものを定義するものではない。

学習のポイント

構成情報を確定する構成ベースラインと、性能の測定、問題の原因分析、利用可能性の要件定義との違いを理解しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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