SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ

令和3年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問9

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システムの安全性や信頼性を向上させる考え方のうち,フェールセーフはどれか。

選択肢

  1. ア
    システムが部分的に故障しても,システム全体としては必要な機能を維持する。
  2. イ
    システム障害が発生したとき,待機しているシステムに切り替えて処理を続行する。
  3. ウ
    システムを構成している機器が故障したときは,システムが安全に停止するようにして,被害を最小限に抑える。
  4. エ
    利用者が誤った操作をしても,システムに異常が起こらないようにする。
解き方のヒントを見る

設計思想は前提と目的で見分ける

安全性・信頼性に関する設計思想は、名称の印象だけで覚えると混同しやすい分野です。それぞれが何を起こりうる事態として想定し、その事態に対してどのような状態を保とうとしているのかを、一つの観点として整理してから問題に向き合いましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認したいのは、設計上の工夫が働く場面の前提です。どのような事象が起きることを想定しているのか、そしてその工夫によってシステムがどこへ向かうよう意図されているのかを、自分の言葉で言い表せるかが検討の軸になります。

視点

安全性や信頼性を高める考え方は、名称や語感だけで区別しようとすると取り違えやすくなります。どの考え方にも、あらかじめ想定している事態と、その事態が生じたときに実現したい結果があります。この二つを組にして捉えると、似た言葉どうしでも違いを説明しやすくなります。暗記した名称を当てはめる前に、問われている場面が何を前提とし、何を目指しているのかを自分で言い直してみることが大切です。

確認ポイント

  • 問われている場面で、どのような事象が起きることを前提にしているかを言い直せるか
  • その事象が起きた後に、システムがどのような状態を目指すよう設計されているかを説明できるか
  • 名称の語感ではなく、想定する事象と目指す結果の組合せで判断しているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

正答はウです。フェールセーフとは、システムや機器に故障が発生した場合に、危険な状態へ移行しないよう安全側に停止するなどして、被害を最小限に抑える考え方です。

理由

ウは、構成機器の故障時にシステムを安全に停止させ、故障による被害を最小限に抑える内容です。これは、故障しても危険な状態にならないようにするフェールセーフの考え方に該当します。

比較

アは故障しても機能を維持する考え方、イは障害時に待機系へ切り替える考え方、エは利用者の誤操作による異常を防ぐ考え方であり、フェールセーフそのものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。部分的な故障が発生してもシステム全体で必要な機能を維持するのは、故障の影響を一部にとどめて稼働を続ける考え方です。故障時に安全側へ停止して被害を抑えるフェールセーフとは、重視する動作が異なります。

選択肢イ

これは不正解だよ。システム障害の発生時に待機しているシステムへ切り替え、処理を続行するのは、予備系を用いてサービスを継続する考え方です。安全な停止によって被害を抑えるフェールセーフの説明ではありません。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。構成機器が故障したときにシステムが安全に停止するようにし、被害を最小限に抑えるのは、故障時に危険な状態へ移行させないフェールセーフの考え方です。

選択肢エ

これは不正解だよ。利用者が誤った操作をしてもシステムに異常が起こらないようにするのは、誤操作への耐性や操作ミスの防止に関する考え方です。機器の故障時に安全停止するフェールセーフとは対象となる原因が異なります。

学習のポイント

フェールセーフは、故障時に安全を優先して被害を抑える考え方として覚えます。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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