SMITサービスマネージャ試験 午後Ⅰ
令和元年度秋期 ITサービスマネージャ 午後Ⅰ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題



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評価の目的と確認対象をそろえる
この分野を学ぶ際は、何を確かめるための情報なのかという観点に絞って整理しましょう。情報の名称だけで判断せず、評価の目的と確認する対象が対応しているかを意識すると、考える筋道を保てます。
この問題で問われていること
取り組むときは、いま確かめようとしていることと、その判断に使おうとしている情報の対象がそろっているかに注目してください。同じ用語が使われていても、それだけで目的との対応が分かったと考えないようにしましょう。
視点
確認したいことを一文で表し、扱っている情報が何についてのものかを添えてみましょう。目的と対象を並べて整理することで、言葉の印象だけに頼らず考えやすくなります。
確認ポイント
- 確かめたいことを一文で表せているか
- 扱う情報が何についてのものかを捉えているか
- 評価の目的と情報の対象との対応を意識しているか
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解説
RPAツールの段階的な導入を題材に、CMDBから現在利用可能な数を把握し、購入ライセンス数との整合性を確認する問題です。さらに、実行ログでシナリオの利用範囲と継続性を分析し、利用者数の実績を目標と比較します。
問題の全体像
P社は業務の効率化に向けてRPAツールを導入し、販売部40人を候補とする第1段階を実施しています。利用者が各自で導入・削除するため、CMDBで現在の導入状態を把握し、PCごとに必要なライセンスを管理する必要があります。また、全面展開に向けたレビューでは、実行ログから利用状況を調べます。公式の出題趣旨では、ライセンスを含むソフトウェア資産の管理を重視し、変更管理と構成管理の能力を問うとされています。各設問では、調査目的に応じて構成情報とログを使い分けることが求められます。
設問1
表1の注記1に着目します。ソフトウェアを導入すると導入日が記録され、削除すると削除日が記録されます。削除後も導入実績の構成情報は残るため、RPAツールの名称を持つ登録の総数だけでは、現在利用可能な数を求められません。再導入時には削除日の情報が消されるので、導入日の記録があり、削除日の記録がないものを数えます。公式解答例では、この二つの条件に該当する件数を調べるとしています。35字以内の答案では「導入日が記録され、かつ、削除日が記録されていない件数を調べる。」とまとめられます。採点講評では、削除日を意識していない解答が多かったと指摘されています。
設問2(1)
照合対象は、PCに貼付された備品シールとCMDBのPC構成情報です。図1の注2では、備品シールに会社名とPC管理番号が記載されると説明されています。表1のPC構成情報のうち、備品シールにも存在し、個々のPCを識別できる項目はPC管理番号です。公式解答例も「PC管理番号」であり、10字以内の答案にはこの項目名をそのまま記します。
設問2(2)
導入計画②の「PCごとにライセンスが必要」と、下線(イ)の直前にある「ライセンス購入数の棚卸し」に着目します。追加するチェックでは、現在利用可能なRPAツールの登録数が、購入したライセンス数を超えていないかを確認します。この登録数は設問1の条件で把握できます。公式解答例では、現在利用可能な登録数がライセンス購入数以内であることを確認するとしています。40字以内では「現在利用可能なRPAツール登録数がライセンス購入数以内か確認する。」と表せます。採点講評では、ライセンス数を意識していない解答が多かったとされており、比較対象まで明記することが重要です。
設問3(1)(a)
本文に示されたログ項目は、PC管理番号、RPAツール版番号、シナリオ名、シナリオ実行日時です。設問が求めるのは、各PCでポータル掲載シナリオが継続的に利用されていることの確認です。そのため、どのPCかを特定するPC管理番号、何を実行したかを特定するシナリオ名、いつ実行したかを示すシナリオ実行日時が必要になります。公式解答例では、この三項目を挙げています。40字以内の答案は「PC管理番号、シナリオ名、シナリオ実行日時」です。版番号は、今回の継続利用を確認するための調査項目には含まれていません。
設問3(1)(b)
「ポータル掲載シナリオが幅広く有効活用されている」という調査目的に着目します。シナリオごとに利用しているPCの数を調べれば、利用の広がりを把握できます。さらに実行日時を調べれば、利用の時期や継続状況を確認できます。同じPCによる複数回の実行を、複数のPCによる利用として数えないことにも注意します。公式解答例では、ポータル掲載シナリオごとにPC管理番号の数とシナリオ実行日時を調べるとしています。40字以内では「ポータル掲載シナリオごとにPC管理番号の数とシナリオ実行日時を調べる。」とまとめられます。採点講評では、ログの分析が必要なのに、ログの出力だけを指摘する解答が多かったとされています。
設問3(2)
説明会後に設定した利用者数の目標20人と、表2の利用状況「あり」の人数を比較します。表2では、導入済みで利用ありの22人と、未導入で利用ありの0人を合わせ、利用者の実績は22人です。導入済みの合計32人には利用なしの10人も含まれるため、利用者数の実績としては使いません。公式解答例では、実績22人が目標20人を達成していることを理由としています。40字以内の答案は「利用者の実績が22人で、目標の20人を達成しているから。」とまとめられます。採点講評でも、具体的な利用者目標と実績の理解が確認されています。
学習のポイント
導入履歴、現在利用可能な状態、実際の利用を区別し、調査目的に合う情報と集計方法を選ぶことが重点です。削除日の条件、ライセンス数との比較、ログの分析単位を押さえましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午後Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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