SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ
平成30年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問25
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア国及び地方公共団体,並びにこれに準ずる公的機関は,公共の福祉を目的として他者の著作物を使用する場合,著作権者に使用料を支払う必要がないという考え方
- イ著作権者は,著作権使用料の徴収を第三者に委託することが認められており,委託を受けた著作権管理団体はその徴収を公平に行わなければならないという考え方
- ウ著作物の利用に当たっては,その内容や題号を公正に取り扱うため,著作者の意に反し,利用者が勝手に変更,切除その他の改変を行ってはならないという考え方
- エ批評,解説,ニュース報道,教授,研究,調査など,公正な目的のためであれば,一定の範囲での著作物の利用は,著作権の侵害には当たらないと評価される考え方
解き方のヒントを見る
著作権制度の趣旨を考える視点
制度名や用語の印象だけで判断せず、著作者の保護と社会での利用が、どのような目的のもとで調整されているかを整理しましょう。個別条件の暗記より、制度の存在理由との整合性を確認することが大切です。
この問題で問われていること
各選択肢を読むときは、権利保護だけ、または利用促進だけに偏らず、制度が社会全体に対して果たそうとする役割を説明しているかという一点に注目してください。
視点
著作権に関する利用制度を検討するときは、関係する立場を個別に暗記するのではなく、それらの関係を制度がどのような目的で整えようとしているかという観点から読み解きます。
確認ポイント
- 制度によって調整される関係者や利益を確認する
- 説明が制度の存在理由と結び付いているかを見る
- 一方の立場だけでなく社会全体への役割に注目する
正解と解説を見る
正解
エ
解説
フェアユースは、批評、研究、教育、報道などの公正な目的による著作物の利用について、一定の範囲で著作権侵害に当たらないと評価する考え方です。
理由
フェアユースは、著作物の利用目的や利用態様などを踏まえ、一定の範囲の利用を著作権侵害としない考え方です。批評、解説、ニュース報道、教授、研究、調査などが例として挙げられる。
比較
アは公的機関の使用料免除、イは著作権使用料の徴収委託、ウは著作者人格権に関係する改変の制限を説明している。いずれも、一定目的の著作物利用を認めるフェアユースの説明とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。公的機関が公共の福祉を目的に著作物を使用する場合の使用料免除を述べているが、フェアユースは公的機関に限った制度ではない。利用目的や範囲に応じて著作権侵害を評価する考え方であり、単純な無料使用の原則ではない。
選択肢イ
これは不正解だよ。著作権使用料の徴収を第三者へ委託し、著作権管理団体が公平に徴収するという内容は、著作権管理や使用料徴収の仕組みを説明している。著作物の利用を一定範囲で認めるフェアユースの考え方とは対象が異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。著作者の意に反して、利用者が著作物を変更、切除その他の改変をしてはならないという内容は、著作者人格権の一つである同一性保持権に関係する。利用目的に基づく権利制限を説明するものではない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。批評、解説、ニュース報道、教授、研究、調査などの公正な目的であれば、一定の範囲で著作物を利用しても著作権侵害に当たらないと評価する考え方を述べている。これがフェアユースの説明に該当する。
学習のポイント
著作権の保護と、公共的な目的のための利用との調整を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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