SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ

平成25年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問8

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ITILのインシデント管理の方針において,インシデントモデルを定義しておくことによって得られるメリットはどれか。

選択肢

  1. ア
    インシデント管理プロセス及びその運用の効率性と有効性を判断するための基準を明確にすることができる。
  2. イ
    過去のインシデントについて,履歴,カテゴリ,及び解決するために取られた処置を容易に参照することができる。
  3. ウ
    繰り返し発生するインシデントを,事前に定義した経路で,事前に定義した期間内に処理することができる。
  4. エ
    根本原因が判明していない問題に対する解決策を提供することができる。
解き方のヒントを見る

条件を分解して用語を確認する

設問の条件を先に分解し、問われている対象の役割・目的・適用場面を整理してください。用語の印象だけで判断せず、各条件との対応関係を一つずつ照合することが大切です。

この問題で問われていること

この問題では、選択肢の細かな表現よりも、設問が示す条件と問われている概念の関係に注目し、その概念がどの観点で説明されているかを順序立てて丁寧に確認してください。

視点

用語や手順を検討するときは、まず設問中の条件を短い要素に分け、次に対象の役割・目的・前提を整理します。そのうえで、各説明が条件に対して何を述べているかを比べ、根拠の有無を確認しましょう。

確認ポイント

  • 設問の条件を要素ごとに整理する
  • 問われている概念の役割と目的を確認する
  • 条件と説明の対応関係を照合する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

インシデントモデルは、繰り返し発生する類型的なインシデントに対し、対応手順、エスカレーション経路、処理時間などを事前に定義し、発生時の処理を標準化する。したがって、定義済みの経路と期間で処理できるというウが該当する。

理由

インシデントモデルは、繰り返し発生するインシデントの典型的な対応をあらかじめ定めておく仕組みです。対応手順、担当者やエスカレーション先、処理期限などを標準化することで、発生時に迅速かつ一貫した処理が可能になる。

比較

アはプロセスの評価基準、イは過去記録の参照、エは根本原因分析や問題管理に関する説明です。これらはインシデントモデルの主なメリットではなく、定義済みの経路と期間で処理できるウが適切です。

選択肢ア

これは不正解だよ。インシデント管理プロセスや運用の効率性・有効性を判断する基準を明確にするのは、プロセスの評価指標や継続的改善に関する説明である。インシデントモデルを定義する主な効果は、特定の定型インシデントへの対応方法をあらかじめ標準化することなので、この選択肢とは役割が異なる。

選択肢イ

これは不正解だよ。過去のインシデントの履歴、分類、実施した処置を参照しやすくするのは、インシデントの記録やナレッジを蓄積・検索する仕組みの効果である。モデル定義の中心は過去記録の参照性ではなく、同じ型のインシデントが起きた際の対応手順を定めておくことにある。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。インシデントモデルは、繰り返し発生する類型的なインシデントについて、あらかじめ対応手順やエスカレーション先、処理に要する時間枠などを定めるものである。そのため、発生時に担当者が毎回対応を考え直さず、定義済みの経路と期間に沿って処理できる。

選択肢エ

これは不正解だよ。根本原因が判明していない問題への解決策を追究するのは、問題管理や根本原因分析に関係する活動である。インシデントモデルは、原因未解明の問題に新たな解決策を提供するものではなく、既知の類型的なインシデントに対する対応の流れや期限を事前に定め、復旧を進めやすくするためのものである。

学習のポイント

インシデントモデルと、評価指標・履歴管理・問題管理の役割を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問8(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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