AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

令和4年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問25

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ある顧客層の今後3年間を通しての,年間顧客維持率が40%,顧客1人当たりの年平均売上高が200万円,売上高コスト比率が50%と想定される場合,今後3年間のLTV(顧客1人当たりの生涯価値)は何万円か。ここで,割引率は考慮しないものとする。

選択肢

  1. ア
    62.4
  2. イ
    156
  3. ウ
    210
  4. エ
    312
解き方のヒントを見る

顧客生涯価値を考える視点

顧客生涯価値を整理するときは、顧客がどの程度継続するか、得られる利益の扱い、評価する期間の置き方を同じ前提で見比べ、各要素の意味と関係を丁寧に確認しましょう。全体の整合性にも注目します。

この問題で問われていること

この問題では、維持率・粗利益・評価期間という三つの要素が、それぞれ何を表し、どの前提や時間の範囲に結び付いているかを一つの視点として確認しましょう。単位や期間の対応も見ます。

視点

継続に関する割合、顧客から得られる利益、評価対象とする時間の範囲を分けて捉え、それぞれの定義や前提が互いに矛盾していないかを整理します。

確認ポイント

  • 維持率が示す対象と期間を確認する
  • 粗利益がどの利益概念を指すか確認する
  • 評価期間と他の要素の時間的な対応を確認する
正解と解説を見る

正解

イ

解説

年間売上高200万円から売上高コスト比率50%を差し引くと、1人1年当たりの価値は100万円となる。3年間の継続割合を1、0.4、0.16として合計し、100万円を掛けるとLTVは156万円です。

理由

売上高コスト比率が50%なので、顧客1人当たりの年間価値は、200万円/年×(1−0.50)=100万円/年となる。年間顧客維持率40%を3年間に適用すると、各年度の顧客割合は1、0.40、0.16であり、割引率は考慮しない。したがって、LTVは100万円/年×(1+0.40+0.16)=156万円です。

比較

選択肢の金額は、3年間の継続割合を反映した価値156万円と比較する。売上高200万円/年をそのまま積算したり、コストを差し引かなかったり、維持率の適用を誤ったりすると、公式条件とは異なる値になる。

選択肢ア

これは不正解だよ。62.4万円は、年間売上高200万円、売上高コスト比率50%、年間顧客維持率40%、3年間という条件を、価値の積算に正しく反映した結果とは一致しない。公式条件から得られる1人1年当たりの価値は100万円であり、継続割合を3年間分考慮したLTVは156万円となる。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。年間売上高200万円からコスト50%を差し引くと、1人1年当たりの価値は100万円になる。3年間の顧客割合を1、0.4、0.16とし、割引率を考慮せずに積算すると、100万円×(1+0.4+0.16)=156万円となる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。210万円は、年間売上高200万円、コスト比率50%、維持率40%を用いて3年間の顧客価値を積算した結果とは一致しない。特に、売上高からコストを差し引いた年間価値100万円と、各年度の継続割合を用いると156万円となり、公式条件との差が生じる。

選択肢エ

これは不正解だよ。312万円は、3年間の売上高コスト比率50%と年間顧客維持率40%を反映したLTVとは一致しない。売上高200万円/年を基礎にしても、コスト控除後は100万円/年であり、継続割合を1、0.4、0.16として積算した値は156万円である。

学習のポイント

LTVでは売上高ではなく利益相当額を、顧客維持率に応じて期間分積算する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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