STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

D. J. ティースが提唱したダイナミック・ケイパビリティの説明として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    環境の変化がない状況のもと,経営資源を効率的に活用し,既存の業務システムを用いて利益を最大化する能力
  2. イ
    環境の変化を感知し,機会を捉え,組織内外の資源を再編成することによって,変革を行い,持続的競争優位を確立する能力
  3. ウ
    既存の競争枠組みの中でフォロワの地位を長期的に維持するために,リーダの戦略や製品の特徴・価格を模倣する能力
  4. エ
    専門分化した大規模な組織において,上意下達の指揮命令の下,各自が担当する業務を所定の規則に従って遂行する能力
解き方のヒントを見る

変化への対応を考える視点

この分野の記述を読む際は、用語の響きや一部の語だけで判断せず、文全体が何を説明しようとしているかを確認し、前後関係と時間の流れを丁寧に整理してください。特に、行為と結果を混同しないようにしましょう。

この問題で問われていること

確認する観点は、記述が示す内容を「何が」「いつ」「どのような関係で」述べているかに分け、表現同士の対応関係を一つずつ確かめることに絞りましょう。似た語があっても、文中での役割を先に捉えてください。

視点

概念を整理するときは、まず文の中心となる対象と動きを捉え、その後で時間の順序や因果の向きを確認します。似た印象の表現でも、述べている範囲や役割が異なる場合があるため、単語単位ではなく文全体の関係として読み取ります。

確認ポイント

  • 文の中心となる対象と、説明されている動きを分けて読む
  • 時間の前後関係が、文中で一貫しているか確認する
  • 行為・状態・結果のどれを述べているかを混同しない
正解と解説を見る

正解

イ

解説

ダイナミック・ケイパビリティとは、環境の変化を感知し、機会を捉え、組織内外の資源を再編成して変革を行う能力です。

理由

環境の変化を感知し、機会を捉え、組織内外の資源を再編成して変革を行う能力が、ダイナミック・ケイパビリティの説明に該当します。

比較

既存業務の効率化、他社の模倣、規則に従った定型業務の遂行は、環境変化に応じて資源を組み替える能力とは異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。環境の変化がない状況で、既存の業務システムを使って経営資源を効率化する説明は、安定した環境での運用や資源活用に重点がある。環境変化を捉えて組織を変える能力を表す説明とは異なる。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。ダイナミック・ケイパビリティは、環境の変化を感知し、機会を捉え、組織内外の資源を再編成して変革を進める能力である。変化への対応を通じて、持続的競争優位の確立を目指す点も設問の説明と一致する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。既存の競争枠組みの中でフォロワの地位を維持し、リーダの戦略や製品・価格を模倣する説明は、他社追随の能力を述べたもの。環境変化を感知して資源を再編成する能力そのものではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。専門分化した大規模組織で、上意下達と規則に従って担当業務を遂行する説明は、定型的な組織運営や業務遂行の能力を示す。環境の変化に応じて資源を組み替え、変革する能力とは異なる。

学習のポイント

静的な効率化能力と、環境変化に応じて組織を変える能力を区別することが重要です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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