SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ

令和5年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

プロジェクトマネジメントにおける,プロジェクトスコープのクリープと呼ばれるものはどれか。

選択肢

  1. ア
    時間,コスト及び資源の調整が行われず,コントロールされていないプロジェクトスコープの変更
  2. イ
    発生した場合にプロジェクトの目標にプラス又はマイナスの影響を与えることがある潜在的な事象
  3. ウ
    プロジェクトの目標を達成するために完了する必要のある作業を表すための,階層的分割の枠組み
  4. エ
    目標,成果物,要求事項及び境界を含むプロジェクトスコープを記述したもの
解き方のヒントを見る

用語の意味を文脈から整理する

用語の意味を考えるときは、言葉だけで判断せず、使われている文脈とのつながりに注目しましょう。提示された情報の中で、その用語がどのような話の流れに置かれているかを確かめ、理解を整理してみてください。

この問題で問われていること

検討の焦点は、用語についての理解が、その場の文脈と合っているかという一点です。日常的な印象だけで意味を決めず、提示された条件に立ち戻り、自分の解釈を支える手掛かりがどこにあるかを確認しましょう。

視点

用語の理解と、その用語が使われる文脈を結び付けて考えましょう。まず自分が受け取った意味を短く言葉にし、その理解を支える手掛かりを提示された情報の中で確かめると、印象だけで判断することを避けられます。

確認ポイント

  • 用語が使われている文脈を確かめたか
  • 自分の解釈を文脈に照らして考えたか
  • 解釈の根拠を提示された情報から説明できるか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

正解はアです。プロジェクトスコープのクリープとは、時間、コスト及び資源の調整が行われず、管理されないまま作業範囲が拡大することです。追加作業の影響を評価し、適切に承認・調整する変更管理が重要です。

理由

アは、時間、コスト及び資源の調整が行われず、コントロールされていないスコープの変更を述べています。例えば、追加の作業を引き受け続けても、納期や予算、要員を調整しなければ、作業範囲だけが拡大します。これがスコープクリープに当たります。

比較

イは、発生すると目標にプラス又はマイナスの影響を与える潜在的な事象であり、リスクを説明しています。ウは必要な作業を階層的に分割するWBS、エは目標や成果物、要求事項、境界を記載するプロジェクトスコープ記述書です。これらはスコープクリープとは異なる概念です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。スコープクリープは、時間、コスト及び資源の調整を伴わず、作業範囲が管理されないまま拡大することです。アの「調整が行われず」「コントロールされていない」という条件がこの特徴を表しており、単なる承認済みの変更とは区別されます。

選択肢イ

これは不正解だよ。これはプロジェクトのリスクの説明です。まだ発生していない潜在的な事象が、起きた場合に目標へ影響する点が特徴です。影響にはプラスもマイナスもあり、選択肢もその両方を述べています。スコープクリープの定義とは異なります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。これはWBS(作業分解構成図)の説明です。目標達成に必要な作業を階層的に分割し、作業の全体像を整理するための枠組みを表しています。作業範囲が管理されないまま変更される現象を指すスコープクリープとは、概念の役割が異なります。

選択肢エ

これは不正解だよ。これはプロジェクトスコープ記述書の説明です。目標、成果物、要求事項及び境界を記載して、プロジェクトが扱う範囲を明確にするものです。スコープを記述した文書であり、調整や管理を伴わないスコープの変更という現象を表してはいません。

学習のポイント

スコープクリープの条件を理解し、リスク、WBS、スコープ記述書との違いを整理しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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