SMITサービスマネージャ試験 午後Ⅱ
令和4年度春期 ITサービスマネージャ 午後Ⅱ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
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判断に用いる前提をそろえる
運用品質の改善を考えるときは、判断の対象と範囲がそろっているかに注目しましょう。情報を個別に受け取る前に、何について、どこまでを扱っているのかという共通の前提を意識すると、考えを整理しやすくなります。
この問題で問われていること
この分野では、同じ話題に見える情報でも、対象や範囲の捉え方によって受け止め方が変わることがあります。結論を急がず、考える途中で対象や範囲を無意識に広げたり狭めたりしていないかを確認しましょう。
視点
対象と範囲は、考えを整理するための共通の前提です。まず自分が何をどこまで扱っているつもりかを言葉にし、その前提を保ったまま検討を進めましょう。
確認ポイント
- 何を対象として考えているか
- どこまでを検討の範囲に含めているか
- 検討の途中で対象や範囲を変えていないか
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解説
運用品質の改善目標と設定根拠を示し、目標に対応する方策、実施状況を測る管理指標、チームの協力を促す工夫を論述します。方策の実施状況と改善結果を区別して評価し、今後の改善につなげることが要点です。
問題の全体像
本問は、信頼性の高いITサービスを安定的に提供するために、運用チームの運用品質を改善する取組を、自身の経験と考えに基づいて論述する問題です。添付の公式資料には個別の論述答案例ではなく、出題趣旨が示されています。出題趣旨では、改善目標と設定根拠、方策の内容と管理指標、チームの実態を踏まえた工夫、取組の評価と今後の改善点が求められています。設問アで目標、設問イで実施方法、設問ウで評価を示し、三つの設問を一貫させます。採点講評では、単なる作業報告にとどまらず、ITサービスマネージャとしてのマネジメント活動が分かる具体的な論述が求められています。
設問ア
着目するのは、設問が求めるサービスの概要、運用チームの構成、改善目標と設定根拠、そして本文の「具体的な目標値を設定し、達成期限も設ける」という記述です。800字以内で、サービスの利用者と業務上の役割、チームの人数・担当・スキルなどを必要な範囲で示し、現状の運用品質の問題から改善目標につなげます。本文の作業ミス件数の20%削減や受付から回答までの時間の30分短縮は、改善結果についての目標値の例です。自身の事例では、現状値、目標値、達成期限を具体化し、運用記録、顧客の要求、業務への影響などから、その目標を設定した理由を説明します。出題趣旨でも目標と設定根拠が求められているため、数値を挙げるだけでなく、顧客の期待やサービスレベルとの関係を示すことが大切です。
設問イ
着目するのは、本文のプロセス・ツール・人という方策の観点、管理指標による定期的な実施状況の確認、運用チームの力を結集するための工夫です。800字以上1、600字以内で、設問アの問題の原因と対応付けて方策を選び、具体的な実施内容、担当、実施時期、管理指標とその目標水準、確認方法を説明します。方策の管理指標は、方策が計画どおり実施されたかを客観的に測るものです。説明用の例として、手順の標準化なら対象作業に対する標準手順の適用率、自動化なら予定した対象作業に対する自動化の実施率、教育なら対象メンバに対する教育受講率などが考えられます。これらは公式資料に列挙された指標ではなく、指標の役割を示す例です。分母・分子、集計期間、確認頻度を明確にし、実施状況を判断できるようにします。一方、作業ミス件数や回答時間は、この問題では改善結果を測る指標であり、方策の実施状況を測る管理指標とは区別します。採点講評では、改善目標への直接効果を方策の管理指標とした論述や、計画どおり実施できたかを客観的に評価できない論述が指摘されています。また、チームの経験差や勤務体制などに応じて、メンバによる手順の検討、役割分担、教育機会の調整など、協力して実施するために工夫した点とその理由を具体化します。
設問ウ
着目するのは、方策の管理指標の達成状況と改善目標の目標値の達成状況を、両方評価するという要求です。600字以上1、200字以内で、設問イの各管理指標について目標と実績を示し、方策が計画どおり実施されたかを評価します。続いて、設問アの改善目標について、同じ定義で測定した現状値・目標値・改善後の実績を示し、期限内の達成状況を評価します。例えば、標準手順の適用率が目標に達しても作業ミス件数の削減が未達なら、方策の実施と改善結果を分けて記述し、残ったミスの原因から手順の内容や対象範囲を見直す必要性を説明します。この例は評価の考え方を示すもので、自身の経験に沿って具体化します。取組全体の評価では、良かった点、悪かった点、今後の改善点を結果に結び付け、チームの協力や運用負担も含めて述べます。採点講評では、両方の達成状況を評価するとともに、改善目標が未達の場合は原因を分析して方策を見直すことが求められています。単に達成・未達で終えず、次に何を、なぜ改善するかまで示します。
学習のポイント
改善結果を測る指標と方策の実施状況を測る管理指標を区別し、目標・方策・評価のつながりを説明する力を身に付けましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ITサービスマネージャ試験 午後Ⅱ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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