SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ
令和3年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅱ 問25
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア刑法
- イ特定商取引法
- ウ不正競争防止法
- エプロバイダ責任制限法
解き方のヒントを見る
法制度を整理するための着眼点
この問題では、攻撃の技術名や印象だけで判断せず、行為によって何が妨げられ、どの利益や業務への影響が問題となるのかを順に整理して、法制度を検討する視点を身につけます。
この問題で問われていること
一つの観点として、出来事を「どのような手段か」ではなく「誰のどの活動や利益に、どのような支障を生じさせた行為として評価するか」という枠組みで読み取りましょう。
視点
法制度を考えるときは、用語の知識を直接当てはめる前に、設問が示す行為の目的、対象、影響の範囲を落ち着いて分けて捉えます。そのうえで、保護される利益との関係を確認し、制度の位置付けを比較してください。
確認ポイント
- 設問中で、妨げられた活動や守られる利益が何として示されているかを確認する。
- 行為の手段そのものと、結果として生じた支障を混同せずに整理する。
- 制度名の印象ではなく、設問の事実関係と制度が扱う対象の対応を照合する。
正解と解説を見る
正解
ア
解説
企業のWebサイトを不正に改ざんし、システムを本来の使用目的に反して動作させて業務を妨害する行為は、コンピュータを利用した業務妨害に当たるため、刑法によって処罰されます。
理由
Webページの改ざんによって企業の業務を妨害する行為は、情報システムを不正に利用して業務の正常な遂行を妨げる犯罪です。このような行為を処罰する一般的な刑事法規が刑法です。
比較
特定商取引法は訪問販売などの取引を規律し、不正競争防止法は営業秘密や商品表示などの公正な競争を守ります。プロバイダ責任制限法は通信事業者などの責任範囲を定める法律で、今回の改ざん行為を直接処罰する根拠ではありません。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。企業のWebサイトを不正に改ざんし、システムを本来の使用目的に反して動作させて業務を妨害する行為は、コンピュータを利用した業務妨害に当たります。このような犯罪を処罰する法律として刑法が適用されます。
選択肢イ
これは不正解だよ。特定商取引法は、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売など、消費者との特定の取引に関する表示や契約を規律する法律です。Webサイトを改ざんして業務を妨害する犯罪を直接処罰する法律ではありません。
選択肢ウ
これは不正解だよ。不正競争防止法は、営業秘密の侵害、商品表示の混同惹起、技術的制限手段の回避など、不正な競争行為を規制する法律です。設問の中心であるWebサイト改ざんによる業務妨害そのものの処罰根拠ではありません。
選択肢エ
これは不正解だよ。プロバイダ責任制限法は、インターネット上の情報による権利侵害などについて、プロバイダの損害賠償責任の制限や発信者情報の開示を定める法律です。改ざんを実行した者の業務妨害を処罰する法律ではありません。
学習のポイント
法律名だけでなく、各法令が規律する対象と保護する利益を対応させて覚えましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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