SMITサービスマネージャ試験 午後Ⅱ
平成30年度秋期 ITサービスマネージャ 午後Ⅱ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
解き方のヒントを見る
判断の前提となる事実を確かめる
検討の出発点として、判断の根拠にしている情報が、確認できる事実なのか、自分の解釈なのかを意識してみましょう。印象だけで結論を急がず、示された情報の範囲に立ち戻ることが、考えを整理する助けになります。
この問題で問われていること
自分が根拠として扱っている内容に、示された情報を超える推測が混ざっていないかに注目しましょう。確かめられる内容と、そこから自分が受け取った意味をいったん分けると、判断の前提を見直しやすくなります。
視点
同じ情報でも、受け取り方によって考えは変わります。考える際は、情報そのものと、そこに自分が付け加えた意味を区別して整理してみましょう。
確認ポイント
- 根拠にしている内容は、示された情報から確かめられるか
- 情報の受け取り方を、事実そのものと混同していないか
- 明示されていない前提を、自分で付け加えていないか
正解と解説を見る
解説
本問は、運用チームの課題を業務記録や管理指標から明確にし、目標を設定して改善に取り組み、チームの力を結集する工夫と結果の評価を具体的に論述する問題です。課題、目標、取組み、結果の対応を一貫させることが重要となる。
問題の全体像
本問は、受験者が携わったITサービスの運用チームを題材に、課題の把握から改善の実施、結果の評価までを論述する問題です。問題文では、業務記録や管理指標の傾向を分析して課題を明確にし、訓練、手順レビュー、応対教育などによって生産性、品質、顧客満足を向上させる取組みが例示されている。さらに、課題の明示による議論の促進や達成状況の見える化など、目標達成に向けてチームの力を結集する工夫が求められる。添付の解答例資料に掲載されているのは具体的な答案ではなく出題趣旨であり、問題分析能力、対策立案力、マネジメント力などを評価すると説明されている。設問アで課題と根拠、設問イで目標と取組み及びチームへの働き掛け、設問ウで達成状況と評価を対応させて書く。
設問ア
着目するのは、「ITサービスの概要」「運用チームの構成」「運用チームの課題とその根拠」という四つの要求です。800字以内で、サービスの対象や提供内容、チームの人数・役割など、課題を理解するために必要な背景を簡潔に示す。その上で、どの業務記録や管理指標にどのような傾向があり、それをなぜ改善すべき課題と判断したのかを書く。出題趣旨では、業務記録・管理指標などの傾向を把握・分析することで気付いた課題の論述を求めているため、単に「スキルが不足していた」などと述べるだけでなく、観察した事実と課題とのつながりを示すことが重要です。サービスの一般的な紹介に字数を使い過ぎず、設問イの改善活動につながる課題と根拠を明確にする。
設問イ
着目するのは、設問アの課題に対する「改善の取組み」「設定した目標」「運用チームの力を結集するために工夫した点」です。800字以上1、600字以内で、何をどの水準まで改善する目標を設定し、その達成のために誰が何を実施したのかを具体的に書く。目標には、設問ウで達成状況を確認できる指標や期限などを示すと、論述のつながりが明確になる。チーム結集の工夫は、問題文の課題明示、議論の促進、達成状況の見える化に着目し、自分がどのように働き掛け、メンバの参加や意欲につなげたかまで説明する。出題趣旨でも、動機付けと当事者意識の醸成が重視されている。採点講評では、改善の取組みや目標設定について具体的で充実した論述が多かった一方、取組みの具体性に欠ける論述、ツールの改善・導入が中心の論述、チーム結集の工夫が読み取れない論述もあったとされている。また、チームの力を結集するための工夫が表面的な内容にとどまる論述も多かったと指摘されている。この指摘は主として本設問の要求に対応するため、ツールの機能説明だけで終わらず、課題に応じたチームマネジメントを具体化する。
設問ウ
着目するのは、「改善の取組みの結果」「目標の達成状況」「取組みの評価」と、評価に「良かった点、悪かった点」を含めるという要求です。600字以上1、200字以内で、設問イで設定した目標に対して実際の結果がどうだったかを示し、達成・未達成の状況を具体的に説明する。続いて、どの取組みが有効だったか、どこに問題が残ったかを、その理由とともに評価する。問題文では、目標設定に無理がなかったか、動機付けが十分だったかなどを振り返ることが示されているため、成果だけでなく、目標の妥当性やチームへの働き掛けの良否も検討する。出題趣旨でも、改善の取組みの評価を良かった点、悪かった点を含めて論述するよう求めている。なお、採点講評で「表面的」と指摘されている対象は、チームの力を目標達成に向けて結集するために工夫した点であり、結果の評価について同じ指摘があるとは読み取れない。本設問では、問題文と出題趣旨に基づいて、達成状況と取組みの良否を具体的に書く。
学習のポイント
課題の根拠を示す分析と、動機付けや当事者意識を高める具体的なチームマネジメント、目標に照らした評価の書き分けを学ぶ。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午後Ⅱ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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