SC情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ

平成22年度秋期 情報処理安全確保支援士 午前Ⅱ 問25

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

請負契約でシステム開発を委託している案件について、 委託元のシステム監査人の指摘事項に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    委託した開発案件の品質を委託元の管理者が定期的にモニタリングしている。 イ委託元の管理者が委託先の開発担当者を指揮命令している。
  2. イ
    契約書に機密保持のための必要事項が盛り込まれている。
  3. ウ
    特定の委託先との契約が長期化しているので、 その妥当性を確認している。
  4. エ
    ー14一
解き方のヒントを見る

「請負契約」で外注した時、自社の社員のように外部の開発メンバーに「直接指示」を出してはいけない!

法律(労働基準法や職業安定法)における「請負(うけおい)契約」のルール問題だよ。請負契約は、「成果物の完成」に対してお金を払う契約なんだ。だから、作業のやり方やメンバーの管理は、すべて外注されたシステム開発会社(受託者)の責任で行う。発注元の企業が、外注先の開発メンバーに対して「今日は残業してこの作業をやって」「この順番で開発して」と『直接指揮命令(指示)』を出すのは、「偽装請負」という違法行為になってしまうんだよ。

この問題で問われていること

労働派遣契約や準委任契約との違いを明確にし、「請負契約においては、発注元が受託側の作業労働者に対して直接的な指揮命令権(業務の指示や労働時間管理など)を行使してはならない」というコンプライアンス上のルールを選び取ろう。

請負契約での役割分担

請負では、成果物の責任は委託先側にあります。委託元は要件の提示や品質確認はできますが、個々の担当者へ日常的に指揮命令してはいけません。

委託元: 要件提示 / 品質確認\n委託先: 作業管理 / 指揮命令\n委託元の直接指揮命令は不適切

確認ポイント

  • 品質モニタリングは、委託元として妥当な管理です。
  • 契約書への機密保持条項も、通常必要です。
  • 委託先担当者への直接指揮命令が指摘事項になります。
正解と解説を見る

正解

イ

出典

問題文と解答は IPA 公開の過去問題冊子・解答例を基にしています。

選択肢ア

これは不正解だよ。委託元が品質や進捗を定期的に確認するのは、レストランで注文した料理がちゃんと出てくるか確認するようなもの。作り方を厨房の人に直接命令しているわけではないので、請負契約として問題になりにくいよ。

選択肢イ(正解)

これが正解だよ。請負契約では、委託先の担当者に直接『これを先にやって』『この手順でやって』と命令できるのは委託先の管理者なんだ。委託元が直接命令すると、外部のお店に頼んだ料理なのに客が厨房へ入って料理人に指示するようなもので、偽装請負と見なされるおそれがあるよ。

選択肢ウ

これは不正解だよ。契約書に機密保持の約束を入れるのは、家の合鍵を渡す相手に『勝手に人へ渡さないでね』と約束しておくようなもの。情報漏えいを防ぐために必要な管理なので、監査で問題として指摘する内容ではないよ。

選択肢エ

これは不正解だよ。特定の委託先との契約が長く続いているときに、その妥当性を確認するのは、いつも同じ業者に頼んでいるけど料金や品質は今も適切かな、と見直すようなもの。むしろ健全な管理なので、これ自体は問題点ではないよ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅱ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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