SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問20
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア現行業務の業務負荷から新業務導入時の業務負荷を予測することによって,最適なパフォーマンスを実現する要員数を明確化する。
- イ情報セキュリティリスクが顕在化したときに適切な対応をとることを目的として,対応方針と対策を策定した後,サーバに必要な機能をインストールする。
- ウ将来導入が予定されている 24時間 365日稼働の実現に向けて,故障時に待機系への切替えが必要なサーバとそのスペックを明確化する。
- エ必要となるリソースを適切なタイミングで増強することによって,適正なコストで最適なパフォーマンスのサービスを提供する。
解き方のヒントを見る
目的と手段を切り分けて考える
キャパシティプランニングという言葉が何を達成するための活動なのかを、自分の言葉で定義し直してから検討しましょう。関連する運用管理の用語と混同しないよう、活動の狙いと、その狙いを実現する手段や作業とを区別して読むことが大切です。
この問題で問われていること
この問題で確認すべき観点は一つで、「その活動は最終的に何のために行うのか」という目的の層と、「そのために具体的に何をするのか」という手段の層を分けて捉えられるかどうかです。各内容が目的と手段のどちらの層の話かを意識しましょう。
視点
IT運用管理の分野には、名称が似ていたり扱う対象が重なっていたりする管理活動が複数あります。それぞれの活動には固有の狙いがあり、その狙いを果たすために行う作業は別の活動と共通する場合もあります。そのため、作業内容だけを見て判断すると取り違えやすくなります。用語を学ぶときは、まず「この活動がなければ何が困るのか」を考え、活動の存在理由を一文で言えるようにしておくと、目的を問われた際に手段や他の活動の狙いと区別しやすくなります。
確認ポイント
- キャパシティプランニングという名称の各語が何を指すかを確認し、活動の存在理由を自分の言葉で一文にまとめられるか
- 検討している内容が「何のために」という目的の話なのか、「どうやって」という手段や作業の話なのかを区別できているか
- 名称の似た別の運用管理活動の狙いと混同していないか、各活動の存在理由を並べて見比べたか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
キャパシティプランニングは、将来の需要に応じてITインフラの資源を適切な時期に増強し、適正なコストで必要な性能のサービスを提供するための計画です。
理由
ITインフラのキャパシティプランニングでは、将来の業務量や利用量を予測し、サーバなどの処理能力や必要な資源を計画する。資源を増強する時期を適切に判断することで、性能不足を防ぎながら過剰投資も抑えられる。
比較
要員数の明確化は人員計画、セキュリティリスクへの対応は情報セキュリティ対策、故障時の待機系切替えは可用性や障害対策に当たる。これらは関連する管理活動だが、キャパシティプランニングの中心目的とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。現行業務から新業務の負荷を予測する点は需要見通しに関係するが、明確化する対象が要員数であり、ITインフラの処理能力や設備などの資源計画という目的から外れている。
選択肢イ
これは不正解だよ。情報セキュリティリスクが顕在化した場合の対応方針や対策を定め、サーバに機能をインストールする内容は、セキュリティ対策の実施に関するものである。容量や性能を計画する目的ではない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。24時間365日稼働や故障時の待機系への切替え、対象サーバの明確化は、障害対策や可用性を高めるための計画である。必要な処理能力を時期に応じて増強する目的とは異なる。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。キャパシティプランニングは、将来必要となるIT資源を見通し、適切なタイミングで増強することで、性能不足を防ぎつつ過剰なコストを抑え、適正な費用で最適なサービス性能を提供するための活動である。
学習のポイント
要員計画、情報セキュリティ対策、障害対策と、IT資源の容量計画を区別して理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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