SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問21

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

関係モデルの候補キーの説明のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    関係Rの候補キーは関係Rの属性の中から選ばない。
  2. イ
    候補キーの取る値はタプルごとに異なる。
  3. ウ
    候補キーは主キーの中から選ぶ。
  4. エ
    一つの関係に候補キーが複数あってはならない。
解き方のヒントを見る

キーの定義と派生的性質を区別する

関係データベースのキーに関する事柄を検討するときは、各キーの定義そのものに含まれる条件と、状況によって成り立つだけの性質とを分けて考えることが大切です。それが常に成り立つと言えるかを、定義に立ち返って確かめましょう。

この問題で問われていること

確認する観点は一つ、「その性質はキーの定義から必ず導かれるのか、それとも特定の設計や状況でたまたま成り立つだけなのか」です。キーの種類ごとに、何を保証するために導入された概念なのかを思い出して照らし合わせてください。

視点

データベースの用語は、定義で必ず要求される条件と、その定義から結果として言える性質と、実務上よく見られるだけの傾向とが混ざって語られがちです。キーの概念を整理するときは、まず各用語の定義を自分の言葉で書き出してみましょう。次に、検討している内容がその定義だけで常に保証されるのか、それとも追加の前提があって初めて成り立つのかを見分けます。「常に」「必ず」「〜のみ」のように範囲を限定する言い回しや、逆に範囲を広げる言い回しがあれば、定義と照らしてその範囲が妥当かを確かめることが、理解を深める近道です。

確認ポイント

  • 検討している各キーの定義を、教科書的な言い回しに頼らず自分の言葉で説明できるか確認する
  • その性質が定義だけから常に導かれるのか、特定の設計や前提があるときにだけ成り立つのかを見分ける
  • 「必ず」「のみ」など範囲を限定・拡大する表現があれば、定義が保証する範囲と一致しているか確かめる
正解と解説を見る

正解

イ

解説

候補キーは、関係の属性または属性の組合せであり、各タプルを一意に識別できる最小のキーです。主キーは候補キーの一つを選んだものです。

理由

候補キーは、関係の属性の中から選ばれ、候補キーを構成する属性または属性の組合せによってタプルを一意に識別します。また、不要な属性を含まない最小性も必要です。

比較

主キーは複数存在し得る候補キーの中から一つを選んだものです。そのため、候補キーが一つしかないとは限らず、主キーから候補キーを選ぶのでもありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。候補キーは関係の属性、または複数属性の組合せから構成される。したがって、関係Rの属性の中から選ばないという説明は、候補キーがどのように構成されるかという定義に反している。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。候補キーを構成する属性または属性の組合せの値は、関係中のタプルを一意に識別できなければならない。そのため、候補キー全体として見た値はタプルごとに異なるという説明が適切である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。候補キーの中から、実際に主キーとして使用するものを一つ選ぶ。したがって、候補キーを主キーの中から選ぶという順序は逆であり、候補キーと主キーの関係を正しく表していない。

選択肢エ

これは不正解だよ。一つの関係に、タプルを一意に識別できる属性や属性の組合せが複数存在する場合、それぞれが候補キーになり得る。その中から主キーを一つ選ぶため、候補キーが複数あってもよい。

学習のポイント

候補キーと主キーの関係、属性値の一意性、複数候補の扱いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問21(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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