SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア機器やシステムの保守及び管理に必要な費用
- イデバイスの設計,試作及び量産の準備に掛かる経費の総計
- ウ物理的な損害や精神的な損害を受けたときに発生する,当事者間での金銭のやり取り
- エライセンス契約に基づき,特許使用の対価として支払う代金
解き方のヒントを見る
分類の基準軸を先に確かめる
費用項目を区別する問題では、項目名の印象ではなく、問われている分類がどの基準で費用を分けているのかを最初に確定することが大切です。その基準一つに照らして各項目の性質を判断すると、紛らわしい項目も落ち着いて検討できます。
この問題で問われていること
設問が求めているのは、個々の費用項目を一つの分類基準に当てはめたときにどの区分に属するかという判断です。基準の定義を自分の言葉で言い直し、各項目がその定義を満たすかを一つずつ確かめる姿勢が問われます。
視点
コスト分類には複数の切り口があり、同じ費用項目でも、どの切り口で見るかによって属する区分が変わることがあります。そのため、項目名からの連想で判断するのではなく、問われている分類基準が何を拠り所に費用を分けているのかを先に明確にし、その一つの基準だけで各項目を評価することが検討の出発点になります。別の切り口の知識を混ぜないよう意識しましょう。
確認ポイント
- 設問がどの分類基準について問うているかを、最初に一言で言い表せるか
- その分類基準の定義を、具体例に頼らず自分の言葉で説明できるか
- 各費用項目を、名称の印象ではなく同じ一つの基準に照らして判断しているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
NREはNon-Recurring Expenseの略で、設計、試作、量産準備など、製品やデバイスの開発段階で一度発生する性質の費用を指します。したがって、該当するのはイです。
理由
NREは、製品やデバイスを開発して量産へ移行するために必要となる、設計・試作・量産準備などの非反復的な経費です。選択肢イはこの内容に一致する。
比較
保守や管理は運用中に継続して発生し、特許使用料はライセンス契約に基づく支払です。また、損害を受けた場合の金銭のやり取りは、開発準備費用ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。機器やシステムの保守及び管理に必要な費用は、運用を続ける間に継続的に発生する性質の費用である。設計や試作、量産準備のように、開発段階で一度発生する非反復的な費用を表すNREの例には該当しない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。デバイスの設計、試作及び量産の準備に掛かる経費の総計は、製品を開発して量産へ移行するための一時的な活動に伴う費用である。通常の運用費ではなく、NREの意味である非反復的な経費に該当する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。物理的な損害や精神的な損害を受けたときに発生する当事者間の金銭のやり取りは、損害に対する賠償や補償に関する支払である。デバイスの設計、試作、量産準備に伴う開発費用ではないため、NREの例とはいえない。
選択肢エ
これは不正解だよ。ライセンス契約に基づき、特許使用の対価として支払う代金は、契約に従って特許を利用するための使用料である。開発段階の設計、試作、量産準備に伴う非反復的な費用ではないため、NREには該当しない。
学習のポイント
NREと、保守運用費や契約に基づく継続的な支払費用を区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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