SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問2

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

共通フレーム 2013によれば,システム要件の分析を供給者に委託した場合,要件の分析結果を承認する権限をもつのは誰か。

選択肢

  1. ア
    運用者
  2. イ
    開発者
  3. ウ
    企画者
  4. エ
    取得者
解き方のヒントを見る

委託時の役割分担を見極める視点

開発作業を外部に委ねる場面では、作業を実際に行う立場と、その結果を確認して次に進める判断を下す立場が同じ場合も異なる場合もあります。各当事者がどの責任を負うのかを、作業の流れに沿って落ち着いて整理することが大切です。

この問題で問われていること

この設問で意識したいのは、共通フレームが定める各プロセスにおいて、誰が作業の主体となり、誰がその成果について最終的な判断を担うのかという役割の対応関係です。委託という条件が役割の配置にどう影響するかを考えてみましょう。

視点

共通フレームは、ソフトウェアやシステムに関わる作業を、関係者の間で共通の言葉で語るための枠組みです。学習するときは、個々の作業名を覚えるだけでなく、その作業について「実施する」「確認する」「判断を下す」といった関わり方を区別して捉えることが役立ちます。作業の一部を他者に任せる場面では、任せた作業と、任せた後に誰が何を引き受けるのかを分けて考えることが、役割を整理する際の基本的な着眼点になります。

確認ポイント

  • 作業を実施する立場と、その成果について判断を下す立場を分けて考えられているか
  • 委託という条件が加わったとき、何が移り何が移らないのかを自分の言葉で説明できるか
  • 各当事者の役割を、共通フレームの考え方に照らして根拠を持って整理できているか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

共通フレーム2013では、システム要件の分析作業を供給者へ委託しても、分析結果を承認する権限は取得者側にあります。委託は作業の実施を任せることであり、要件を確定し受け入れる責任まで供給者へ移すことではありません。

正答の理由

要件分析を供給者に委託した場合でも、システムを取得して利用する側が、分析結果を確認し、要求を満たしているかを判断して承認します。したがって、承認権限をもつのは取得者です。

役割の整理

供給者は委託された分析作業を実施する立場であり、開発者や運用者もそれぞれ開発・運用に関する役割を担います。要件を発注側の立場で確定し、分析結果を承認する役割とは区別されます。

選択肢ア

これは不正解だよ。運用者はシステムの運用や日常的な利用に関わる立場であり、委託した要件分析の結果を取得側の責任で承認する権限者とは異なります。運用上の意見を提供することはあっても、設問の承認主体には当たりません。

選択肢イ

これは不正解だよ。開発者はシステムの設計や実装など、開発作業を担当する立場です。要件分析を供給者に委託した場合、その分析結果を発注側として受け入れる承認権限まで開発者が持つことにはならず、役割の中心が異なります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。企画者はシステム化の目的や計画を検討する役割を担いますが、設問は供給者へ委託した要件分析結果を承認する権限者を問うています。企画段階の担当者であることだけでは、取得側の承認主体には該当しません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。取得者はシステムを調達・利用する側として、必要な要件を確定し、供給者に分析を委託した場合でも、その結果を確認して承認する責任を持ちます。作業の委託と承認権限の移転は別であるため、取得者が該当します。

学習のポイント

委託による作業分担と、要件結果の承認責任を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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