SAシステムアーキテクト試験 午後Ⅰ
平成26年度秋期 システムアーキテクト 午後Ⅰ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題




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在庫業務を整理する視点
物流センタの業務を考えるときは、物の流れと情報の流れを分けて捉え、各工程がどの目的や管理対象に関係するかを順に確認すると、選択肢の違いを落ち着いて比較できます。
この問題で問われていること
一つの観点として、入荷から保管、出荷までの各場面で、何を記録し、どの時点で状態を更新する想定かに注目し、業務のつながりを時系列で整理してください。前後の対応にも目を向けます。
視点
業務を判断するときは、担当者の作業だけでなく、対象物の状態、記録される情報、次工程へ渡る条件を切り分けて考えます。まず時系列を置き、各段階の目的と前後関係を確認しましょう。
確認ポイント
- 物の移動と情報の更新を分けて整理する
- 各工程の目的と前後関係を確認する
- 記録される対象と更新のタイミングに注目する
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解説
物流センタ新設による業務変更を踏まえ、在庫情報の意味、棚出し・出荷処理、売上データの変化を読み取る問題です。
問題の全体像
C社は営業所ごとに在庫を持つ方式から、物流センタで商品在庫を集中管理し、全顧客への出荷を物流センタから行う方式へ変更する。したがって、受注時の引当可能在庫の算出、入荷・棚入れ・棚出し・出荷に伴う在庫更新、各ファイルの状態変更を業務の順序に沿って設計する必要がある。公式の出題趣旨でも、受注から出荷までの業務構造の変更に合わせた在庫情報処理と、物流センタ内の物の動きに沿った処理設計を評価すると説明されている。
設問1(1)
引当可能在庫は、現在すぐ使える実在庫から、既に他の受注へ引き当てた実在庫を差し引き、さらに出荷予定日までに入荷する予定在庫を加える。ただし、その入荷予定在庫のうち既に引当済みの分は重複して使えないため差し引く。この式の各項目に対応するため、公式解答例では、aを実在庫、bを引当済実在庫、cを出荷予定日までの入荷予定在庫としている。
設問1(2)(①)
入荷予定在庫を実際の入荷として実在庫へ振り替える際、その入荷予定が既に受注に引き当てられていた場合は、引当分も入荷済みの実在庫側へ移る。したがって、公式解答例では、引当済実在庫が加算更新されるとしている。20字以内では、対象となる在庫情報と加算更新を簡潔に書く。
設問1(2)(②)
入荷したことで予定段階の在庫ではなくなるため、入荷予定在庫から実績分を減らす。同じく既に引き当てられていた分は予定段階から解消されるので、引当済入荷予定在庫も減算される。公式解答例は、この在庫情報が減算更新されることを示している。
設問2(1)
棚出指示表作成では、翌日出荷予定レコードを抽出した後、保管庫で商品を探せるよう、棚番別在庫ファイルから出荷対象商品の棚番を特定する。図1では棚番が主キーであり、棚番別在庫ファイルが商品コードや在庫数量を棚番単位で管理している。そこで公式解答例は、dを棚番別在庫ファイルの出荷対象商品の棚番としている。
設問2(2)
ポータブル端末から棚出実績を受信した時点では、実際に商品を棚から取り出した結果を棚番別在庫ファイルへ反映する。業務概要にあるとおり、棚出実績によって実在庫と棚出指示済在庫を更新するため、公式解答例ではその二つを更新する処理としている。
設問3(1)
出荷実績入力では、出荷予定表の出荷番号から該当する翌日出荷予定レコードを特定し、その状態を出荷済みにして出荷実績ファイルへ出力する。表2の処理対象と図2のデータの流れから、fは出荷予定ファイルとなる。
設問3(2)
出荷実績を登録した後は、在庫更新だけでなく、どの受注が出荷完了したかを受注ファイルにも反映する必要がある。表2では出荷実績に該当する処理として、受注ファイルの受注レコードの状態を出荷済みにする。公式解答例もこの状態更新を示している。
設問4
現状では、受注した営業所とは別の営業所が出荷した場合、出荷した営業所へ出荷手数料分を振替計上するデータが発生する。新設後は全て物流センタから出荷し、出荷時点で受注した営業所の売上として計上するため、他営業所への振替計上は発生しない。公式解答例は、他営業所に振替計上する出荷手数料分のデータとしている。
学習のポイント
在庫項目と業務イベントの対応、ファイル状態更新の設計を重点的に学ぶ。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 システムアーキテクト試験 午後Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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