SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成26年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問7

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ソフトウェアの要件定義や分析・設計で用いられる技法に関する記述のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    決定表は,条件と処理を対比させた表形式で論理を表現したものであり,複雑な条件判定を伴う要件定義の記述手段として有効である。
  2. イ
    構造化チャートは,システムの “状態”の種別とその状態が遷移するための“要因”との関係を分かりやすく表現する手段として有効である。
  3. ウ
    状態遷移図は,DFD に “コントロール変換とコントロールフロー”を付加したものであり,制御系システムに特有な処理を表現する手段として有効である。
  4. エ
    制御フロー図は,データの“源泉,吸収,流れ,処理,格納”を基本要素としており,システム内のデータの流れを表現する手段として有効である。
解き方のヒントを見る

技法が表す対象を見極める

分析・設計の技法は、それぞれ表現しようとする対象が異なります。問われている内容が、その技法で本来描こうとしている対象と整合しているかという一点に絞って確認すると、名称の印象に左右されずに特徴と用途を区別しやすくなります。

この問題で問われていること

この問題で確認したい観点は、個々の技法が「何を対象としてモデル化するのか」という一点です。技法名から連想される印象ではなく、その技法が捉えようとしている対象を自分の言葉で説明できるかを基準に検討してください。

視点

要件定義や分析・設計の技法は、対象の世界を特定の切り口で抽象化して表すための道具です。一つの技法ですべてを表すのではなく、切り口ごとに技法が使い分けられます。学習時は、技法ごとに「何を表すために生まれたか」を一文でまとめておくと、用途の区別を整理しやすくなります。

確認ポイント

  • 登場する各技法について、それが表現しようとする対象を一文で説明できるか
  • 問われている内容が扱う対象と、技法が本来表す対象が一致しているか
  • 名称や見た目が似ている技法同士を、表現する対象の違いで区別できているか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

決定表は、複雑な条件とそれに対応する処理の組合せを表形式で整理する技法です。したがって、複雑な条件判定を伴う要件定義の記述に適している。

理由

決定表は、複数の条件と、それらの組合せに応じて実行する処理を対応付けて整理する。条件判定が複雑な場合でも、条件と処理の関係を漏れなく確認しやすい。

比較

状態と遷移の関係は状態遷移図、モジュールの構造や呼出し関係は構造化チャート、データの源泉・吸収・流れ・処理・格納はDFDが主に表現する対象です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。決定表は、複数の条件と、それぞれの条件の組合せに対応する処理を表形式で整理する技法である。条件判定が複雑な要件でも、条件と処理の対応を明確に記述できるため、この説明は適切である。

選択肢イ

これは不正解だよ。構造化チャートは、システムを構成するモジュールの階層や処理の構造、モジュール間の関係を表すための技法である。状態の種類と状態遷移の要因を表す説明は、構造化チャートの特徴ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。状態遷移図は、システムの状態と、イベントなどを契機とする状態間の遷移を表現する技法である。DFDにコントロール変換とコントロールフローを加えて制御系の処理を表すという説明は、状態遷移図の定義とは異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。データの源泉、吸収、流れ、処理、格納を基本要素として、システム内のデータの流れを表すのはDFDである。制御フロー図についての説明として、データフロー図の要素を当てはめている点が誤りである。

学習のポイント

決定表、状態遷移図、構造化チャート、DFDの表現対象を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問7(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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