SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

平成26年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問28

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

CE(コンカレントエンジニアリング)を説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    CADで設計された図形データを基に,NCデータを作成すること
  2. イ
    生産時点で収集した情報を基に問題を分析し,生産活動の効率の向上を図ること
  3. ウ
    製品の開発や生産に関係する情報の中身や表現形式を標準化すること
  4. エ
    製品の企画・設計・製造を同時並行処理し,全体のリードタイムを短縮すること
解き方のヒントを見る

開発手法を区別する観点を定める

製品開発の手法は名称が似ていても、何を解決するために考案されたかという狙いが異なります。細かな用語に注目する前に、その手法の中心的な狙いを自分の言葉で一文にまとめ、判断の軸をひとつに定めてから検討しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、ある手法を他の手法と区別できるかどうかです。区別の手がかりとして、その手法が本来何を目指して生まれたのかという「狙い」に絞り、その狙いと示されている内容が整合しているかを確かめる姿勢が役立ちます。

視点

開発手法はそれぞれ、特定の課題を解決する目的で提案されてきました。狙いを押さえると、手順や用語はその狙いを実現するための手段として理解できます。狙いを確認しないまま部分的な言葉だけで判断すると、似た手法と混同しやすくなります。

確認ポイント

  • 対象の手法が何を解決する目的で考案されたかを一文で言えるか
  • 示されている内容がその狙いと矛盾していないか確かめたか
  • 似た名称や一部の用語だけで判断せず、狙いの軸で比べたか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

CE(コンカレントエンジニアリング)は、製品の企画・設計・製造などの工程を順番に進めるのではなく、同時並行で進めることで手戻りを減らし、全体のリードタイムを短縮する手法だよ。だから正解はエだよ。アはCAM、イはPOP、ウは製品データの標準化の説明に当たるよ。

理由

従来の開発では、企画が終わってから設計、設計が終わってから製造と工程を順番に進めていたので、後の工程で問題が見つかると大きな手戻りが発生していたんだ。CEでは設計・製造・品質保証などの関係部門が初期段階から協力して工程を同時並行で進めるので、問題を早めに発見して手戻りを減らせるよ。その結果、全体のリードタイムを短縮できるんだ。この内容を説明しているのはエだよ。

比較

アの「CADの図形データからNCデータを作成する」はCAMに当たる設計データと加工工程の連携の説明、イの「生産時点で収集した情報を分析して効率を向上させる」はPOP(生産時点情報管理)の説明、ウの「開発・生産に関する情報の中身や表現形式の標準化」は製品データの標準化の説明だよ。どれも製造に関わる技術だけど、工程を同時並行化するCEそのものを説明しているわけではないよ。

選択肢ア

これは不正解だよ。CADで設計された図形データを基にNCデータ(数値制御工作機械を動かすための加工データ)を作成することは、CAD/CAM連携、つまりCAMの説明に当たるよ。設計データを加工工程へ引き渡すための技術であり、企画・設計・製造の工程を同時並行で進めてリードタイムを短縮するCEの考え方とは対象が異なるんだ。

選択肢イ

これは不正解だよ。生産時点で収集した情報を基に問題を分析し、生産活動の効率の向上を図ることは、POP(Point Of Production:生産時点情報管理)の説明に当たるよ。製造現場の稼働や実績のデータを活用する仕組みであり、開発の工程を同時並行化してリードタイムを短縮するCEとは異なるんだ。

選択肢ウ

これは不正解だよ。製品の開発や生産に関係する情報の中身や表現形式を標準化することは、一般にSTEPなどの製品データ交換規格に代表される、製品データ標準化の説明に当たるよ。標準化されたデータはCEを支える基盤にはなり得るけれど、工程を同時並行で進めるというCEそのものの説明ではないんだ。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。CE(コンカレントエンジニアリング)は、企画・設計・製造などの工程を一つずつ順番に進めるのではなく、関係部門が初期段階から協力して同時並行で進める手法だよ。後の工程で起こり得る問題を早い段階で設計に反映できるので手戻りが減り、全体のリードタイムの短縮につながるんだ。

学習のポイント

CEは工程の同時並行化によるリードタイム短縮の手法であり、CAM・POP・製品データ標準化とは区別して覚えよう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問28(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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