PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア組織のプロセスを継続的に改善して品質を高めるための要求事項を規定している。
- イ組織プロセスの品質を客観的に診断するための要求事項を規定している。
- ウプロジェクトの実施に重要で,かつ,影響を及ぼすプロジェクトマネジメントの概念及びプロセスに関する包括的な手引きを規定している。
- エ明確に定義された用語を使用し,ソフトウェアライフサイクルプロセスの共通枠組みを規定している。
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規格の目的と適用範囲から考える
規格に関する問題では、個々の記述が規格そのものの目的や適用範囲に照らして妥当かを確かめることが大切です。規格が何を定める文書で、何を利用者側に委ねているのかという線引きを意識して検討しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは細部の暗記よりも、規格がどのような目的で作られ、どの範囲を対象にしているかという位置付けの理解です。記述が規格の役割を超えていないか、あるいは役割を狭く捉え過ぎていないかを見極めましょう。
視点
規格は、関係者が共通の枠組みで物事を扱えるように取り決めを示す文書です。規格の名称から連想される内容と、規格が実際に扱う範囲とは必ずしも一致しません。そのため、ある記述が規格の中で「定めている」「求めている」「例として示している」「扱っていない」のどれに当たるかを区別する姿勢が役立ちます。規格の位置付けを先に整理してから個々の記述を照らし合わせると、判断がぶれにくくなります。
確認ポイント
- その記述が、規格が定める事項なのか、利用者の判断に委ねられる事項なのかを区別したか
- 規格名や分野名から受ける印象だけで、対象範囲を広げたり狭めたりしていないか
- 記述の強さや限定の度合いが、規格の目的や役割と釣り合っているかを確認したか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
JIS X 33002:2017は、組織プロセスの品質を客観的に診断するために実施するプロセスアセスメントの要求事項を定めた規格です。継続的改善、プロジェクトマネジメント、ソフトウェアライフサイクルの共通枠組みを直接規定するものではありません。
理由
プロセスアセスメントでは、組織が実施しているプロセスの状態や品質を、定められた基準に基づいて評価する。そのため、規格の中心は評価を客観的に行うための要求事項です。
比較
アは継続的改善、ウはプロジェクトマネジメントの手引き、エはソフトウェアライフサイクルプロセスの共通枠組みに関する説明であり、いずれもこの規格の主目的とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。継続的な改善や品質向上は、プロセスアセスメントの結果を活用する場面では関係するが、この規格が直接規定する中心的な要求事項ではない。主眼は改善活動そのものではなく、組織プロセスを評価するための実施要件にある。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。JIS X 33002:2017は、組織プロセスの品質を客観的に診断するために行うプロセスアセスメントについて、その実施に対する要求事項を規定している。評価の対象、進め方、結果の扱いを客観性のある形で捉える説明である。
選択肢ウ
これは不正解だよ。プロジェクトの実施に重要なプロジェクトマネジメントの概念やプロセスを包括的に解説するものは、プロジェクト管理の手引きに当たる。この設問の規格は、プロジェクト管理全般ではなく、組織プロセスのアセスメント実施を扱っている。
選択肢エ
これは不正解だよ。明確に定義された用語を用いてソフトウェアライフサイクルプロセスの共通枠組みを定める説明は、ライフサイクルプロセスの枠組みに関する規格の特徴である。JIS X 33002:2017の中心は、その枠組みの規定ではなくプロセスアセスメントの実施要求である。
学習のポイント
プロセスアセスメントの目的と、関連する改善・管理規格との役割分担を整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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