PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問13

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

アジャイル開発プロセスにおいて,Bill Wake が提案した“INVEST”と呼ばれる六つの観点を用いて行うことはどれか。

選択肢

  1. ア
    効率よくアクティビティ図を作成する。
  2. イ
    コード化できるレベルまで詳細化されたデータフロー図を作成する。
  3. ウ
    再利用しやすいソフトウェアパターンとなっているかどうかを評価する。
  4. エ
    質の高いユーザーストーリーとなっているかどうかを評価する。
解き方のヒントを見る

頭字語が評価する対象を見極める

アジャイル開発では、各文字が観点を表す頭字語が複数提唱されています。それぞれが何を評価するためのものかは、観点の中身が当てはまる対象物から逆算して考えられます。対象と観点の結びつきを一つずつ確かめましょう。

この問題で問われていること

問われているのは頭字語そのものの意味の暗記ではなく、その観点群がどの成果物や単位に適用されるかという用途です。観点が求める性質と、それを満たすべき対象の性質が整合するかに着目してください。

視点

開発手法で使われる頭字語の多くは、良い状態の条件を覚えやすくまとめた記憶の手がかりです。各文字が示す条件は、特定の種類・粒度・段階の対象に向けて作られています。用途を判断するときは、条件を一つずつ候補となる対象に当てはめ、評価として自然に成り立つかを確かめるのが基本の考え方です。

確認ポイント

  • 頭字語の各文字が表す観点を、自分の言葉で思い出せるか確認する
  • その観点を候補となる対象に当てはめたとき、評価として意味が通るかを試す
  • 似た略語や別の手法で使われる評価観点と取り違えていないか確認する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

Bill WakeのINVESTは、アジャイル開発で作成するユーザーストーリーが、独立して扱え、価値を持ち、見積もりや検証が可能で、適切な大きさになっているかを確認する観点です。

理由

INVESTは、ユーザーストーリーを実装可能な単位として整理・評価するための六つの観点です。したがって、作図作業の効率や図の詳細度ではなく、ユーザー価値を表す要求が適切な品質を備えているかを確認する。

比較

アクティビティ図やデータフロー図は、処理やデータの流れを表現する設計・分析用の図です。また、ソフトウェアパターンの再利用性を評価する考え方とも異なる。INVESTの主な対象はユーザーストーリーです。

選択肢ア

これは不正解だよ。アクティビティ図は業務や処理の流れを表す図であり、効率よく作成できるかどうかはINVESTが確認する観点ではない。INVESTは図の作図手順ではなく、アジャイル開発で扱う要求単位の内容や性質を評価するために用いる。

選択肢イ

これは不正解だよ。データフロー図をコード化できるレベルまで詳細化することは、データや処理の分析・設計に関する作業である。INVESTは図の詳細度やコード化可能性を評価する枠組みではなく、ユーザーストーリーを適切な作業単位として扱えるかを確認する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ソフトウェアパターンの再利用しやすさを評価することは、設計要素や実装知識の再利用性に関する判断である。INVESTが示す六つの観点は、再利用可能なパターンかどうかではなく、アジャイル開発の要求を表すユーザーストーリーの品質を確認する。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。INVESTは、ユーザーストーリーが独立して扱え、交渉可能で、ユーザーや顧客に価値があり、見積もり可能で適切な大きさを持ち、検証可能であるかを評価するための六つの観点である。

学習のポイント

INVESTの各文字が示す性質と、ユーザーストーリーの品質評価との関係を理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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