PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問9

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

COCOMOには,システム開発の工数を見積もる式の一つとして次式がある。 開発工数=3.0×(開発規模)^1.12 この式を基に,開発規模と開発生産性(開発規模÷開発工数)の関係を表したグラフはどれか。ここで,開発工数の単位は人月,開発規模の単位はキロ行とする。
開発規模と開発生産性の関係を示す四つの候補グラフ
開発規模と開発生産性の関係を示す四つの候補グラフ

選択肢

  1. ア
    図ア
  2. イ
    図イ
  3. ウ
    図ウ
  4. エ
    図エ
解き方のヒントを見る

生産性の定義から規模との関係を考える

工数見積モデルの式が与えられたとき、生産性は式に直接現れないことが多い派生量です。問題中で生産性が何と何の比として扱われているかを確かめ、開発規模を変えたときにその量がどう動くかを自分で追ってみることが検討の出発点になります。

この問題で問われていること

着目する観点は一つです。問題で与えられる工数の式と生産性の定義を結び付け、開発規模が大きくなるにつれて生産性がどのような傾向を示すかを、式の形から自分で説明できるかどうかを確かめてください。

視点

見積モデルは、開発規模から工数を求める関係を表したものです。生産性は、規模と工数から導かれる別の量として扱われます。まず、式に含まれる各項や定数がそれぞれ何を表しているかを整理します。そのうえで仮の規模をいくつか置いて比べると、生産性の傾向を自分の言葉で確かめやすくなります。

確認ポイント

  • 問題で生産性がどの量とどの量の関係として定義されているかを確認する
  • 与えられた式の中で、規模の変化が工数にどのような形で反映されるかを整理する
  • 仮の規模を複数置いて生産性の傾向を自分で確かめてから判断する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

開発規模をKキロ行とすると、開発工数は3.0×K^1.12人月です。したがって開発生産性はK÷(3.0×K^1.12)=(1/3.0)×K^-0.12キロ行/人月となる。指数が負なので規模が増えるほど生産性は低下し、その低下は次第に緩やかになるため、図エが該当する。

理由

開発規模をKキロ行と置くと、開発工数は3.0×K^1.12人月です。開発生産性は開発規模÷開発工数なので、K÷(3.0×K^1.12)=(1/3.0)×K^-0.12キロ行/人月となる。負の指数により、Kの増加に伴って生産性は低下する。

比較

さらに、K^-0.12は規模が大きくなるほど減少の傾きが緩やかになる関数です。そのため、右下がりで次第に水平に近づく図エが式と単位条件に一致する。工数そのものではなく、生産性へ変換してからグラフを判断する。

選択肢ア

これは不正解だよ。図アは、開発規模の増加に伴って開発生産性が上昇する形を示している。しかし、式から開発生産性は(1/3.0)×K^-0.12キロ行/人月となり、Kの増加で低下するため、増加曲線である図アとは一致しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。図イは、開発規模が大きくなるほど開発生産性が上昇し、後半で急増する形である。提示式では工数の規模指数が1.12で、生産性の指数は-0.12となるため、生産性は上昇せず、図イの傾向とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。図ウは右下がりだが、開発規模が大きくなるにつれて開発生産性の低下が急になる形を示している。実際の生産性は(1/3.0)×K^-0.12キロ行/人月で、低下しながら次第に緩やかになるため、図ウとは曲線の形が異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。開発生産性はK÷(3.0×K^1.12)=(1/3.0)×K^-0.12キロ行/人月である。負の指数により開発規模の増加とともに生産性は低下し、低下の傾きは次第に緩やかになる。この特徴を表すのが図エである。

学習のポイント

工数見積り式を生産性の式へ変形し、指数からグラフの増減と曲がり方を判断する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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