PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問4
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アスコープの大幅な拡大が必要となったので,変更要求の承認を得た。
- イ設計中の機能を拡充するための軽微な変更要求と判断したので,コストや工数を見積もることなく,設計作業を推進した。
- ウプロジェクト初期に定義した成果物及び作業を変更する必要はないが,作業工数の見積りが過小であった。
- エ変更要求によるスコープの拡大を変更管理委員会に諮ったが,承認されなかった。
解き方のヒントを見る
事象と発生要因を切り分けて考える
事例に書かれている問題事象そのものと、その事象を引き起こした要因とを区別し、事例中の記述を時系列に沿って遡りながら、どの時点のどの判断や行動が起点になったのかを根拠とともに確かめることが検討の中心になります。
この問題で問われていること
表面に現れた結果だけで判断せず、事例中の具体的な記述を手掛かりに、その結果に至るまでの経緯のどこに最初のずれが生じたのかを見極める視点が問われていると考え、記述と要因の対応関係を丁寧に確認します。
視点
問題事象は結果として観察されるものであり、要因はその結果をもたらした原因側の事柄です。両者を混同すると、結果を言い換えただけのものを要因と取り違えやすくなります。事例の記述を「何が起きたか」と「なぜ起きたか」に分けて整理しましょう。そのうえで原因と結果の向きが逆になっていないかを意識すると、検討の筋道が明確になります。
確認ポイント
- 事例中で結果として述べられている事象と、それより前の経緯として述べられている事柄を分けて整理したか
- 要因と考えた事柄が、問題事象そのものを言い換えただけのものになっていないか確認したか
- 要因と事象の間の因果の向きを、事例中の記述を根拠として説明できるか確認したか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
スコープクリープは、変更要求の影響を十分に評価せず、承認や変更管理を経ないまま作業範囲が拡大することで発生し得る。変更の大小だけで判断せず、コストや工数を確認することが重要です。
理由
変更要求が出た場合は、成果物や作業範囲への影響、必要なコストや工数などを確認し、定められた変更管理の手続きを経てから実施する。これを省くと、承認されていない作業が積み重なり、スコープクリープにつながる。
比較
大幅な変更でも承認を得て管理されていれば、直ちにスコープクリープとはいえない。一方、変更が軽微に見えても、見積りや管理を行わずに作業を進めれば、管理されない範囲拡大となる。
選択肢ア
これは不正解だよ。スコープの大幅な拡大が必要になった場合でも、変更要求について承認を得ている。正式な変更管理を経て範囲を拡大しているため、承認を伴わずに作業範囲が広がるスコープクリープの原因を示す事例ではない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。設計中の機能を拡充する変更を軽微だと判断し、コストや工数を見積もらないまま設計作業を進めている。変更の影響評価や必要な管理を省略しており、作業範囲が管理されないまま拡大する原因となり得る。
選択肢ウ
これは不正解だよ。プロジェクト初期に定義した成果物や作業を変更する必要はないとされている。この事例は作業工数の見積りが過小であったことを示しており、変更要求によってスコープが管理されないまま拡大する事例とは異なる。
選択肢エ
これは不正解だよ。変更要求によるスコープの拡大を変更管理委員会に諮っているが、承認されていない。そのため、承認されていない変更を実施して作業範囲を広げた事例ではなく、スコープクリープの原因を示していない。
学習のポイント
変更要求を管理せずに進めることの危険性を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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