PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
令和6年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問20
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア委託業務の進行中に発生するリスクはベンダーが負い,発注者は注文時に合意した価格を支払う。
- イインフレ率や特定の製品の調達コストの変化に応じて,あらかじめ取り決められた契約金額を調整する。
- ウ契約時に,目標とするコスト,利益,利益配分率,上限額を合意し,目標とするコストと実際に発生したコストの差異に基づいて利益を配分する。
- エベンダーの役務や技術に対する報酬に加え,委託業務の遂行に要した費用の全てをベンダーに支払う。
解き方のヒントを見る
契約で約束される対象に着目する
契約形態を区別するときは、名称の印象ではなく、その契約で当事者が何を約束し、対価が何に対して支払われるのかという一点に着目して整理します。問われている内容がどの約束内容に当たるかを自分の言葉で確かめましょう。
この問題で問われていること
この問題で確認すべき観点は、契約の成立によって受注側が負う義務の中身が何か、という点です。義務の中身を、用語の知識に基づいて各形態ごとに自分で一文で説明できるかを点検し、その説明と問われている内容を照らし合わせてください。
視点
システム開発の契約形態は、名称が似ていても、受注側が負う義務の対象や対価の根拠が異なることがあります。ここでは観点を一つに絞り、『その契約は何を約束するものか』という軸で、学習した各形態を自分なりに言い表せるかを確認するのが有効です。名称から受ける印象だけで判断せず、約束の中身に立ち返って整理しましょう。
確認ポイント
- 学習した各契約形態について、受注側が何を約束するのかを一文で言えるか
- 名称や日常的な言葉の印象ではなく、約束の中身に基づいて判断しているか
- 自分の説明と問われている内容が、約束の対象という点で食い違っていないか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
実費償還契約は、ベンダーが業務遂行に実際に要した費用を発注者が負担し、これに役務や技術への報酬を加えて支払う契約方式です。したがって、該当するのはエです。
理由
実費償還契約では、契約時に全費用を固定するのではなく、委託業務の遂行に実際に要した費用を発注者が支払います。さらに、ベンダーの役務や技術に対する報酬も支払対象となるため、エの説明が該当します。
比較
アは注文時に合意した価格を支払う固定価格型、イはインフレ率などに応じて契約金額を調整する方式、ウは目標コストとの差異に応じて利益を配分するインセンティブ型の説明です。いずれも実費を全て支払う実費償還契約とは異なります。
選択肢ア
これは不正解だよ。委託業務中に発生するリスクをベンダーが負い、発注者が注文時に合意した価格を支払う内容は、実際に要した費用を発注者が償還する方式ではない。あらかじめ価格を定める固定価格型の説明である。
選択肢イ
これは不正解だよ。インフレ率や特定製品の調達コストの変化に応じて、あらかじめ決めた契約金額を調整する内容は、価格変動を契約金額へ反映する方式である。業務遂行に要した費用の全てを支払う実費償還契約とは異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。目標コスト、利益、利益配分率、上限額を契約時に定め、目標と実際のコストとの差異で利益を配分する内容は、コスト差異に応じて報酬を変えるインセンティブ型である。実費の全額償還を示していない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。実費償還契約では、ベンダーの役務や技術に対する報酬に加えて、委託業務の遂行に実際に要した費用を発注者が支払う。この説明は、実費を基準に支払う契約の特徴と一致している。
学習のポイント
固定価格契約、価格調整契約、インセンティブ契約との違いを、費用とリスクの負担方法で整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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