PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

令和6年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

JIS Q 21500:2018(プロジェクトマネジメントの手引)によれば,プロセス“プロジェクト組織の定義”の目的はどれか。

選択肢

  1. ア
    活動リストの活動ごとに必要な資源を決定すること
  2. イ
    プロジェクトに影響されるか,又は影響を及ぼす個人,集団又は組織を明らかにし,その利害及び関係に関連する情報を文書化すること
  3. ウ
    プロジェクトに関連する役割,責任及び権限について,プロジェクトに関係する全ての当事者から必要な全てのコミットメントを得ること
  4. エ
    プロジェクトの完遂に必要な人的資源を得ること
解き方のヒントを見る

プロセスの目的を問う視点を整理する

規格の各プロセスは、何を行うかという活動と、なぜ行うかという目的の両面で記述されます。問われているのが目的である点を意識し、手段や成果物の記述と区別しながら、そのプロセスが全体の中で果たす役割を自分の言葉で捉え直すことが出発点です。

この問題で問われていること

確認すべき観点は一つ、そのプロセスが「最終的に何を実現するためにあるか」です。途中の作業内容や使われる技法に目を奪われず、そのプロセスが完了したときに得られる状態や価値は何かという問いに照らして検討してください。

視点

プロジェクトマネジメントの規格では、プロセスは目的・活動・インプット・アウトプットといった要素で説明されます。このうち目的は、そのプロセスがなぜ存在するのかを表すものです。活動や成果物は目的を達成するための手段にすぎません。名称や扱う対象が似ているプロセス同士でも、狙いとする到達点は異なることがあります。目的を考えるときは、手段の記述と到達点の記述を分けて捉えることが大切です。

確認ポイント

  • 問われているプロセスの名称から、そのプロセスが完了したときに何が達成されているべきかを自分の言葉で一文にまとめてみる
  • 検討している内容が「なぜ行うか(目的)」なのか、「何をするか・何を作るか(手段・成果物)」なのかを区別できているか確かめる
  • 名称や対象が似ている別のプロセスの目的と取り違えていないか、各プロセスが全体の中で担う役割の違いに照らして見直す
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

JIS Q 21500:2018における「プロジェクト組織の定義」は、プロジェクトに関連する役割、責任及び権限について、関係者から必要なコミットメントを得ることを目的とします。したがって正答はウです。

理由

プロジェクト組織を定義する際は、プロジェクトに関係する役割、責任及び権限を明らかにするだけでなく、それらについて関係者から必要なコミットメントを得ることが目的になります。

比較

アとエは資源の決定・獲得に関する内容であり、イはプロジェクトに影響する個人や組織の識別と情報の文書化に関する内容です。いずれも組織の役割・責任・権限へのコミットメントとは異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。活動リストの活動ごとに必要な資源を決定する内容であり、作業に必要な資源の特定や割当てに関する説明です。プロジェクト組織の役割、責任及び権限について関係者のコミットメントを得る目的とは一致しません。

選択肢イ

これは不正解だよ。プロジェクトに影響される、又は影響を及ぼす個人・集団・組織を明らかにし、利害や関係の情報を文書化する内容です。これは関係者の識別と分析に関する説明で、組織上の役割や権限へのコミットメントとは異なります。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。プロジェクトに関連する役割、責任及び権限について、プロジェクトに関係する全ての当事者から必要な全てのコミットメントを得ることは、プロジェクト組織の定義の目的に合致します。

選択肢エ

これは不正解だよ。プロジェクトの完遂に必要な人的資源を得る内容であり、要員の確保に関する説明です。人的資源の獲得は組織の役割・責任・権限を定義し、関係者のコミットメントを得る目的そのものではありません。

学習のポイント

プロジェクト組織の定義と、資源・関係者識別のプロセスを区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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