PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
令和5年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問9
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア1.2
- イ1.5
- ウ1.8
- エ2.1
解き方のヒントを見る
倍率を求める基準を見極める
開発コストの倍率を問う問題では、何と何を比べた比なのかを最初に確定させることが大切です。問題で示される基準側と比較側の条件、そしてコストに含める要素の範囲を自分の言葉で整理してから検討を進めましょう。
この問題で問われていること
倍率は「比較対象のコスト÷基準のコスト」という比で表されます。基準側と比較側のそれぞれで、作業そのものの工数とコミュニケーションに関わる工数がどう扱われるかを、問題の条件に沿って丁寧に確認することが焦点です。
視点
チーム開発では、人数や体制が変わると、個々の作業量だけでなく、人と人との連絡や調整に費やす工数も変わることがあります。倍率を考えるときは、まず基準となる状態のコストを一つの値として確定させます。次に、比較対象の状態のコストを同じ単位・同じ前提で求めます。この順序で整理すると混乱を防げます。どの要素をコストに含めるかは問題の条件が決めるので、思い込みで要素を追加したり省略したりしないことが重要です。
確認ポイント
- 基準となる状態と比較対象となる状態を、問題の条件から明確に区別できているか
- 両方の状態で、コストに含める要素の範囲と単位が揃っているか
- 求めた値が、どちらを基準にした倍率なのかを最後に見直したか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
1人の場合は440人時を週40時間で11週かけて開発する。10人チームでは総当たりの組合せが45通りあり、毎週180人時の通信工数が発生するため、開発に使える時間を差し引いて期間とコストを求める。
理由
1人で開発する場合の期間は、440人時÷週40人時=11週です。10人チームでは、1週間の総稼働は10人×40時間=400人時、コミュニケーションは10人から2人を選ぶ組合せが45通りなので、45組×4人時=180人時/週となる。したがって開発に使えるのは220人時/週で、440人時÷220人時/週=2週かかる。
比較
10人チームの人件費は、10人×2週×40時間=800人時相当です。1人の場合の440人時相当との比は、800÷440=1.818…倍となる。小数第2位を切り捨てて小数第1位までにすると1.8倍であり、コミュニケーション工数を含めて比較することがポイントです。
選択肢ア
これは不正解だよ。1.2倍とするには、10人チームによる人数増加の効果が大きく、コミュニケーション工数の影響が十分に反映されていない。実際には45組の組合せについて毎週4人時、合計180人時の追加工数が発生するため、この値にはならない。
選択肢イ
これは不正解だよ。1.5倍は、チーム化による追加コストを一部だけ見込んだ値と考えられるが、10人の総稼働400人時/週から通信工数180人時/週を差し引く必要がある。開発可能な時間を正しく反映すると、コスト比はこの値を上回る。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。10人の総稼働は400人時/週で、45組のコミュニケーションに180人時/週を使うため、開発には220人時/週を使える。440人時の開発は2週、コストは800人時相当となり、440人時との比は1.818…倍、指定どおり1.8倍になる。
選択肢エ
これは不正解だよ。2.1倍は、コミュニケーション工数を実際より多く見積もるか、チームの開発期間を長く見積もった場合の値である。条件では通信工数は45組×4人時=180人時/週であり、開発可能時間は220人時/週となるため、コスト比は1.8倍にとどまる。
学習のポイント
チーム規模による生産性とコミュニケーションコストの比較
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
関連する過去問一覧
IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針