PMプロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ
平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午後Ⅱ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
解き方のヒントを見る
判断に使う情報の前提を確かめる
助言や知見を検討するときは、その内容だけで判断せず、どのような前提に基づく情報なのかに着目しましょう。判断の対象となる状況と情報の前提を区別して整理すると、検討すべき点が見えやすくなります。
この問題で問われていること
この問題に取り組む際は、判断に使う情報の前提が、扱っている状況の中でどのように位置付けられているかを確認しましょう。明示された条件と自分が補った条件を分け、前提を曖昧にしたまま考えていないかを点検してください。
視点
情報を検討するとき、自分が補った前提を、もともと示されていた条件として扱ってしまうことがあります。何を前提として考えているのか、その根拠はどこにあるのかを整理しましょう。
確認ポイント
- 情報の前提として明示されていることは何か
- 自分の推測で補っている前提はないか
- 考える途中で前提を置き換えていないか
正解と解説を見る
解説
本問は、プロジェクト推進中に発生し、内部の取組だけでは迅速に解決できない問題に対して、外部の助言や他プロジェクトの知見を活用した経験を論述する問題です。参照先の特定、助言や知見の分析、新たな観点や手段の活用、有効性の評価と改善点を、一つの問題に沿って具体的に説明する。
問題の全体像
対象は、システム開発プロジェクトの推進中に、品質・納期・コストに影響し得る問題が発生し、プロジェクト内の取組だけでは迅速な解決が難しくなった状況です。PMは、外部の有識者の助言や他プロジェクトの教訓・完了報告などから、内部では考慮していなかった観点や手段を見いだして解決に取り組む。添付の公式資料には固定的な論述答案の解答例はなく、出題趣旨が示されている。出題趣旨では、参照先の特定、助言や知見の分析、見いだした観点や手段の活用を具体的に論述させ、PMとしての問題解決に関する知識・経験・実践能力などを評価するとしている。採点講評では、問題文の模倣や一般論に終始する論述、字数が少なく経験や考えを十分に表現できていない論述などが指摘されている。自分の経験と判断を中心に、設問アからウまでの内容を整合させて書く。
設問ア
問題文の「プロジェクトの特徴」と「プロジェクト内の取組だけでは解決できなかった品質、納期、コストに影響し得る問題」に着目する。800字以内で、プロジェクトの特徴、発生した問題、品質・納期・コストへの影響、内部で行った取組と解決できなかった状況をまとめる。内部で何を試し、何が分からないまま残ったのかを示すと、設問イで外部の助言や知見を求めた理由につながる。学習上の構成例として、特徴と自分の役割を簡潔に説明した後、問題の発生状況と内部の取組の限界に重点を置くと整理しやすい。採点講評では、計画時に目標達成を危うくしそうな問題を認識していたにもかかわらず、対処が不十分なまま開始したなど、PMとしての判断が不適切と推察される論述も指摘されている。計画時の認識と対応、推進中に発生した問題との関係を、実際の経緯に即して説明する。
設問イ
問題文の「背景や状況の類似性などから、有識者や参考とするプロジェクトを特定する」「考慮していなかった観点や手段などが含まれていないかどうかを分析する」「これらを活用して、問題の迅速な解決に取り組む」という流れに着目する。800字以上1、600字以内で、参照先を特定した根拠、得た助言や知見の内容と分析方法、見いだした観点や手段を活用した取組を具体的に述べる。例えば、設問アの問題の内容や発生時の背景と、参照先の専門性や経験との関係を説明し、内部の取組では見落としていた点を明らかにする。その上で、見いだした観点や手段によって原因究明や解決策の立案をどう進め、迅速な解決にどう取り組んだかを書く。出題趣旨と採点講評では、この特定・分析・活用の過程を具体的に論述することが重視されている。単に「専門家に相談して解決した」とまとめず、PM自身の判断と行動を示します。有識者への助言依頼と他プロジェクトの知見の参照は、どちらも想定されているが、両方の実施や複数情報の比較が必須手順として示されているわけではありません。
設問ウ
設問文の「設問イで述べた特定や分析、問題解決の取組」と「それらの有効性の評価、及び今後の改善点」に着目する。600字以上1、200字以内で、設問イの参照先の特定、助言や知見の分析、問題解決の取組を振り返り、どのような点が有効だったかと、今後どこを改善するかを具体的に述べる。学習上の書き方としては、参照先から必要な助言や知見が得られたか、分析によって解決に役立つ観点や手段を見いだせたか、その活用が迅速な解決にどうつながったかを、実際の結果と結び付けると説明しやすい。期間や品質・コストへの影響を示せる場合は評価の根拠に使えるが、数値の使用が必須とされているわけではありません。改善点も、振り返りで明らかになった課題に対応させる。公式問題で求められているのは、特定・分析・問題解決の取組の有効性と今後の改善点です。合意形成、再発防止、知見の信頼性や適用可能性の検証、自プロジェクトの条件に合わせた調整は、公式資料に独立した評価観点として明示されていないため、必須の評価対象とは扱わない。
学習のポイント
問題の背景と参照先を選んだ理由を結び付け、内部で不足していた観点や手段が、どのように迅速な問題解決につながったかを説明する力を養う。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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