PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問14

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

顧客に提出した進捗状況の報告書に対して,顧客から成果物ごとの進捗状況についての問合せが繰り返しあった。今後このような事態が発生しないようにするためには,プロジェクトのコミュニケーションマネジメント計画書のどの内容を是正する必要があるか。

選択肢

  1. ア
    情報伝達の手段
  2. イ
    情報を受け取る人又はグループ
  3. ウ
    情報を配布するスケジュール
  4. エ
    伝達すべき情報の内容,表現形式及び詳細度
解き方のヒントを見る

課題の原因を計画の側面へ遡る

報告上の課題が起きたとき、表面の現象だけを見るのではなく、計画で事前に決めておくべきだった事項のうち何が欠けていたり曖昧だったりしたのかを因果関係としてたどる視点が、この種の対応付けを考える土台になります。

この問題で問われていること

問われているのは、個々の課題に接したとき、目に付く言葉の一致だけで結び付けるのではなく、その課題を防ぐには計画のどの取り決めを見直せばよかったのかという原因と対策の筋道を、自分の言葉で説明できるかどうかです。

視点

計画は、関係者の間で後から食い違いが生じないよう、前もって合意しておく取り決めの集まりです。報告に関する課題の多くは、その取り決めが存在しない、曖昧である、または実態に合っていないことから生じます。課題を考えるときは、まず困った出来事という症状と、それを生んだ取り決め上の原因とを分けて捉えます。そのうえで、原因側を計画のどの取り決めとして表現できるかを検討すると、見た目の言葉に引きずられずに対応を考えられます。

確認ポイント

  • 課題の症状を短く言い換え、何が起きて誰が困ったのかを整理できているか
  • その症状を生んだ原因を、事前の取り決めの欠落・曖昧さ・実態との不一致という観点で言い表せているか
  • 語句の一致ではなく、「この取り決めを見直せば防げた」と因果関係で説明できるか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

顧客から成果物ごとの進捗状況について問合せが繰り返されたのは、報告書に伝達すべき情報が十分な粒度で含まれていなかったためと考えられる。したがって、伝達情報の内容、表現形式及び詳細度を是正する。

理由

成果物ごとの進捗状況を顧客が確認できるようにするには、報告書に含める情報の内容と、どの程度まで具体化するかを計画しておく必要がある。問合せが繰り返された事実は、この定めが不十分だったことを示している。

比較

情報伝達の手段、受け取る人又はグループ、配布スケジュールはいずれも重要な計画項目だが、今回の問題は報告書を受け取った後も成果物ごとの進捗が分からなかった点にある。そのため、是正対象は伝達情報の内容、表現形式及び詳細度となる。

選択肢ア

これは不正解だよ。情報伝達の手段は、電子メールや会議など、情報をどの方法で届けるかに関する項目である。今回の顧客は報告書を受け取った後に問合せをしているため、手段そのものよりも、報告書に成果物ごとの進捗がどの内容・粒度で示されているかが問題になる。

選択肢イ

これは不正解だよ。情報を受け取る人又はグループは、誰に情報を伝えるかを定める項目である。設問では顧客に報告書が提出され、顧客から追加の問合せが発生しているため、受信者の指定が欠けていることではなく、受信者が必要な進捗を把握できる情報の内容が不足していたことが論点になる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。情報を配布するスケジュールは、いつ、どの時期に情報を提供するかに関する項目である。設問では報告書が顧客に提出されたことが示されており、問合せの原因は配布時期ではない。成果物ごとの進捗を理解できるよう、報告内容の構成や詳細さを見直す必要がある。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。顧客が提出済みの報告書を見ても成果物ごとの進捗を確認できず、問合せを繰り返しているため、伝達すべき情報の内容、表現形式及び詳細度が不十分だったと考えられる。この項目を是正し、成果物単位の進捗を把握できる報告書にする。

学習のポイント

コミュニケーション計画では、伝達手段だけでなく、情報の内容と詳細度を適切に定めることが重要です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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