PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問9

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

工程別の生産性が次のとおりのとき,全体の生産性を表す式はどれか。 〔工程別の生産性〕 設計工程:Xステップ/人月 製造工程:Yステップ/人月 試験工程:Zステップ/人月
数式の選択肢。アはX+Y+Z,イは(X+Y+Z)/3,ウは1/X+1/Y+1/Z,エは1/(1/X+1/Y+1/Z)。
数式の選択肢。アはX+Y+Z,イは(X+Y+Z)/3,ウは1/X+1/Y+1/Z,エは1/(1/X+1/Y+1/Z)。

選択肢

  1. ア
    X+Y+Z
  2. イ
    (X+Y+Z)/3
  3. ウ
    1/X+1/Y+1/Z
  4. エ
    1/(1/X+1/Y+1/Z)
解き方のヒントを見る

生産性の単位を意識して考える

生産性は「何を何で割った量か」という単位の意味を持ちます。工程ごとの値と全体の値の関係を考えるときは、数値だけでなく単位が何を表しているかを確かめ、各工程で共通する量と工程ごとに変わる量を区別してみましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認すべき観点は、生産性という指標の単位です。分子と分母にそれぞれ何が入るかを自分の言葉で書き出し、全体の生産性を考える際に、分子側と分母側がどのように扱われるべきかを単位の意味から検討してください。

視点

生産性は、成果物の量と投入した工数などの比として表されることが多い指標です。比として表された量を組み合わせたり、まとめたりするときは、比の値だけを見るのではなく、元の量に立ち戻ってその意味を確かめることが大切です。単位を書き添えながら考えると、考え方の筋道が妥当かどうかを判断しやすくなります。

確認ポイント

  • 生産性の分子と分母がそれぞれ何の量で、どの単位で表されているかを確認したか
  • 工程をまとめて見たとき、分子側と分母側がそれぞれ何を意味する量になるかを説明できるか
  • 自分が導いた考え方や結果の単位が、生産性の単位と一致しているかを確かめたか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

各工程の生産性はステップ/人月で表される。共通するステップ数を1とすると、各工程に必要な人月は生産性の逆数になり、それらを合計した値の逆数が全体の生産性となる。

理由

1ステップを各工程で処理する場合、設計・製造・試験に必要な人月はそれぞれ1/X人月、1/Y人月、1/Z人月です。したがって全工程の所要人月は1/X+1/Y+1/Z人月となり、全体の生産性はその逆数で表される。

比較

X、Y、Zは各工程の生産性なので、単純和や算術平均では工程を順番に通過するための総所要人月を表せない。また、逆数の和だけでは人月/ステップであり、生産性の単位であるステップ/人月に戻すため、さらに逆数を取る必要がある。

選択肢ア

これは不正解だよ。X、Y、Zはいずれも各工程の生産性を表す値で、単位はステップ/人月である。工程は順番に実施されるため、生産性を足しても全工程に必要な人月は求められず、全体の生産性を表す式にはならない。

選択肢イ

これは不正解だよ。3工程の生産性を単純平均する式であり、各工程の所要人月を合計する関係を表していない。工程ごとの生産性が同じ重みで平均される条件は設問に示されておらず、順次行う工程全体の生産性とは一致しない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。1/X、1/Y、1/Zは、それぞれ1ステップを処理するための所要人月であり、単位は人月/ステップになる。これらを足しただけでは生産性ではなく所要人月の合計なので、単位も求める量と反対である。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。1ステップを各工程で処理する所要人月は1/X、1/Y、1/Zで、合計は1/X+1/Y+1/Z人月/ステップとなる。その逆数を取ると、全体の生産性であるステップ/人月に戻る。

学習のポイント

生産性を合計するのではなく、同じ作業量に必要な人月を工程間で合計する考え方を身につける。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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