PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問4
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア限りある資源とプロジェクトの不確実性に対応するために,合流バッファとプロジェクトバッファを設ける。
- イクリティカルパス上の作業に,生産性を向上させるための開発ツールを導入する。
- ウクリティカルパス上の作業に,要員を追加投入する。
- エクリティカルパス上の先行作業が終了する前に後続作業に着手し,並行して実施する。
解き方のヒントを見る
実施例の狙いから手法を見分ける
スケジュール管理手法は名称を覚えるだけでは区別しにくいものです。実施例の中で何に手を加え、その結果として何を得ようとしているのかを一つの観点として整理し、手法の中心的な考え方と照らし合わせて対応を確かめましょう。
この問題で問われていること
この問題で確かめたいのは、各手法が計画のどの部分に働きかけるのかという理解です。実施例として示される行動を目的と手段に分けて読み取り、その対応が手法の定義とかみ合っているかを自分の言葉で説明できるかがポイントです。
視点
スケジュール管理の手法は、それぞれ解決しようとする課題と、そのために操作する対象が異なります。名称や印象的な語句に引きずられず、「何を変えたのか」と「それで何が改善されるのか」を分けて考えると、似た手法同士の違いが見えやすくなります。一つの実施例に複数の要素が含まれることもあるため、中心となる狙いがどこにあるかを見極めることが大切です。
確認ポイント
- 実施例で手を加えている対象が何かを、自分の言葉で一言にまとめられるか
- その変更によって期待されている効果を、手段と切り分けて説明できるか
- まとめた目的と手段が、手法の定義の中心にある考え方と矛盾なく対応しているか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
クリティカルチェーン法は、作業の依存関係だけでなく、限られた資源の制約と作業時間の不確実性を考慮して計画する。合流バッファやプロジェクトバッファによって、遅延の影響を吸収しやすくする。
理由
クリティカルチェーン法では、資源の競合を考慮して作業の連鎖を定め、その連鎖を守るためにバッファを設ける。合流バッファは途中の経路からの遅延が重要な連鎖へ影響することを抑え、プロジェクトバッファは全体の納期を守るための余裕として機能する。
比較
クリティカルパス上の作業を単純に改善したり要員を追加したりすること、先行作業の完了前に後続作業を始めることは、クリティカルチェーン法の代表的な実施例そのものではありません。資源制約と不確実性を含めて管理する点が重要です。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。クリティカルチェーン法では、限られた資源の制約とプロジェクトの不確実性を考慮してスケジュールを作成する。そのため、途中の経路からの遅延を抑える合流バッファや、全体納期を守るためのプロジェクトバッファを設ける考え方は、この手法の実施例に該当する。
選択肢イ
これは不正解だよ。クリティカルパス上の作業に開発ツールを導入して生産性を向上させることは、個別作業の効率化や改善策に当たる。資源制約や作業時間の不確実性を考慮し、バッファで遅延を管理するクリティカルチェーン法の実施例とは異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。クリティカルパス上の作業に要員を追加投入することは、作業期間を短縮するための対策の一つである。しかし、クリティカルチェーン法は追加投入そのものではなく、限られた資源の制約を考慮した作業計画と、遅延を吸収するバッファによって管理する。
選択肢エ
これは不正解だよ。先行作業の終了前に後続作業へ着手して並行実施することは、作業を重ねて期間短縮を図る方法である。クリティカルチェーン法の中心は、資源制約を含めた作業の連鎖と不確実性へのバッファ管理であり、この記述だけでは手法の実施例とはいえない。
学習のポイント
クリティカルパス法との違いと、バッファによる遅延管理を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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