PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成30年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問25
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア通信路の途中でパケットの内容を改ざんする攻撃であり,その対策としては,ディジタル署名を利用して改ざんを検知する。
- イディスプレイなどから放射される電磁波を傍受し,表示内容を解析する攻撃であり,その対策としては,電磁波を遮断する。
- ウマクロウイルスを使う攻撃であり,その対策としては,ウイルス対策ソフトを導入し,最新のウイルス定義ファイルを適用する。
- エ無線 LAN の信号を傍受し,通信内容を解析する攻撃であり,その対策としては,通信パケットを暗号化する。
解き方のヒントを見る
攻撃の成立条件と対策の対応
攻撃手法と対策の組合せを考えるときは、名称の印象ではなく、その攻撃が何を前提に成立しているのかを先に言葉にし、対策がその前提のどこに作用するのかを一つずつ照らし合わせる姿勢が役立ちます。
この問題で問われていること
問われているのは、攻撃がどの段階で何を悪用して成立するかという仕組みの理解と、それを実際に防ぐ・弱める対策が同じ段階に向いているかという対応関係です。仕組みと対策を切り離さずに結び付けて検討します。
視点
セキュリティ対策は、どれも一般的には有益に見えるため、単独で評価すると判断を誤りやすくなります。大切なのは、対策そのものの良し悪しではなく、対象となる攻撃が成立するために必要な条件と、その対策が働く位置が重なっているかどうかです。攻撃の流れを自分の言葉で短く書き出し、各段階で攻撃者が何を利用しているかを整理してから、対策がその流れのどこを断ち切るのかを確かめると、組合せの妥当性を筋道立てて判断できます。
確認ポイント
- その攻撃が成立するために攻撃者が利用している前提や弱点を、自分の言葉で説明できるか
- 検討している対策が、攻撃の流れのどの段階に作用するものかを特定できているか
- 対策が作用する段階と攻撃が成立する前提が実際に重なっているか、一般論としての有益さと区別して確認したか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
テンペスト攻撃は、ディスプレイなどの機器から放射される電磁波を傍受し、画面表示の内容を推測・解析する攻撃です。そのため、電磁波の放射や漏えいを抑えたり遮断したりする対策が適切です。
理由
テンペスト攻撃は、ディスプレイなどから意図せず放射される電磁波を外部で傍受し、表示内容を解析する。通信パケットの改ざんや無線通信の傍受とは異なる種類の攻撃です。
比較
対策は、攻撃者が利用する電磁波の漏えいを抑制・遮断することです。攻撃の対象が通信データやウイルス感染ではないため、それらを対象とする対策だけではテンペスト攻撃への直接的な対策にならない。
選択肢ア
これは不正解だよ。通信路の途中でパケットの内容を改ざんするのは、通信データの完全性を脅かす改ざん攻撃の説明である。ディジタル署名で改ざんを検知する対策自体は対応しているが、ディスプレイなどから放射される電磁波を傍受するテンペスト攻撃の説明には該当しない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。テンペスト攻撃は、ディスプレイなどから放射される電磁波を傍受し、表示内容を解析する攻撃である。したがって、攻撃者が利用する電磁波を遮断することは、情報の漏えい経路を直接抑える適切な対策となる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。マクロウイルスを使う攻撃は、文書などに含まれるマクロを通じて不正な処理を実行させるものである。ウイルス対策ソフトの導入や最新のウイルス定義ファイルの適用はその対策だが、電磁波を傍受するテンペスト攻撃の説明ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。無線LANの信号を傍受し、通信内容を解析するのは無線通信を対象とする攻撃であり、通信パケットの暗号化が対策になる。一方、テンペスト攻撃が利用するのはディスプレイなどから放射される電磁波で、対象と対策が異なる。
学習のポイント
攻撃が利用する情報漏えい経路と、それを直接抑える対策の対応関係を学ぶ。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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