PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成30年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問24

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

公開鍵暗号方式を使った暗号通信をn人が相互に行う場合,全部で何個の異なる鍵が必要になるか。ここで,一組の公開鍵と秘密鍵は2個と数える。
選択肢。選択肢ア〜エが横一列に並ぶ領域。アはn+1、イは2n、ウは分子n(n−1)・分母2の分数、エは底が2の対数log₂n。ウは分数のため画像で扱う。
選択肢。選択肢ア〜エが横一列に並ぶ領域。アはn+1、イは2n、ウは分子n(n−1)・分母2の分数、エは底が2の対数log₂n。ウは分数のため画像で扱う。

選択肢

  1. ア
    n+1
  2. イ
    2n
  3. ウ
    (問題の図表を参照)
  4. エ
    log₂n
解き方のヒントを見る

条件と対象範囲をそろえる

個数を扱う課題では、何を対象に含めるかという範囲の捉え方が、考え方の土台になります。まず与えられた条件に立ち返り、対象として明示されている範囲と、自分で補った前提が混ざっていないかを確認しましょう。

この問題で問われていること

この問題では、数を求める前に、対象範囲の理解が与えられた条件に沿っているかに着目しましょう。普段の知識から条件を補わず、どこまでが検討の対象なのかを、示された情報に根拠を置いて整理することが出発点です。

視点

扱う対象の範囲は、言葉の印象だけで決めず、与えられた条件を根拠に捉えます。条件から読み取った内容と、慣習や経験から補った内容を分けると、前提のずれに気付きやすくなります。

確認ポイント

  • 対象範囲を決める根拠は、与えられた条件にあるか。
  • 対象範囲に、自分で補った前提が入り込んでいないか。
  • 検討の途中で、対象範囲の捉え方が変わっていないか。
正解と解説を見る

正解

イ

解説

正解はイの2nです。公開鍵暗号方式では各人が公開鍵と秘密鍵の一組を持ちます。一組を2個と数えるので、必要な異なる鍵の総数は人数の2倍になります。

理由

各人は公開鍵と秘密鍵を一組持ちます。送信者は受信者の公開鍵で暗号化し、受信者は対応する秘密鍵で復号します。通信相手ごとに新しい鍵の組を用意する必要はありません。したがって、必要な鍵の総数は、n人×1組/人×2個/組=2n個です。公開鍵を複数の相手に配布しても、そのコピーは異なる鍵として数えません。

比較

通信ペアごとに異なる共通鍵を共有する場合は、n人から2人を選ぶ組合せ数に相当するn(n−1)/2個が必要です。設問の公開鍵暗号方式では各人の鍵の組を数えます。例えば4人なら必要数は8個であり、アは5個、ウは6個、エは2個となって条件と一致しません。

選択肢ア

これは不正解だよ。n+1個では、各人の公開鍵と秘密鍵を別々に数えるという条件を満たせない。例えばn=4人なら、必要な鍵は4人×2個/人=8個だが、この選択肢は5個となり、3個不足する。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。公開鍵暗号方式では、各人が公開鍵と秘密鍵の一組を持ち、送信者は受信者の公開鍵で暗号化し、受信者は自分の秘密鍵で復号する。通信相手ごとに別の鍵の組を用意する必要はないので、n人×2個/人=2n個となる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。n(n−1)/2は、n人から2人を選ぶ通信相手の組合せ数であり、鍵の個数とは異なる。各ペアで一つの共通鍵を共有する方式ならこの個数になるが、設問は公開鍵暗号方式である。n=4人では6個となり、必要な8個より2個少ない。

選択肢エ

これは不正解だよ。log₂nは人数の対数であり、各人の公開鍵と秘密鍵を合計した個数を表していない。例えばn=4人ではlog₂4=2となるが、必要な鍵は4人×2個/人=8個なので、6個不足する。

学習のポイント

公開鍵暗号方式で各人が持つ鍵の数と、共通鍵暗号方式で通信ペアごとに共有する鍵の数を区別しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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