PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成30年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問10
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア強化は,マイナスのリスクに対して使用される戦略である。
- イ共有は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
- ウ受容は,プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
- エ転嫁は,プラスのリスクに対して使用される戦略である。
解き方のヒントを見る
リスク対応の働きかけ先を見極める
リスク対応戦略の区別では、名称を暗記した言葉で照合するより、その対応が実施された後にリスクのどの部分が変化したのかを自分の言葉で説明できるかが鍵になります。一つの観点に絞って整理しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは各戦略の名前そのものではなく、ある対応を取ったときにリスクへ何が起きるかという結果の違いです。対応の前後を比べ、変わったものと変わらずに残るものを切り分けて考える視点が求められます。
視点
リスク対応は、特定されたリスクに対して何らかの手を打つという判断です。どの戦略も何らかの判断を伴う点では共通しているため、名称だけで覚えると混同しやすくなります。区別の手がかりは、対応の結果としてリスクの状態がどう変わるかにあります。対応前の状態と対応後の状態を並べ、変化の有無と変化した部分を比べる習慣をつけると、紛らわしい記述でも筋道を立てて判断しやすくなります。
確認ポイント
- 対応を実施する前と後で、リスクのうち何が変化し、何がそのまま残るのかを自分の言葉で書き出せるか
- 戦略の名称から連想される印象ではなく、実際に行われる行為の中身に着目して判断しているか
- 似て見える二つの対応について、前後比較の結果がどこで食い違うのかを一文で説明できるか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
PMBOK第5版では、リスク対応戦略は好機と脅威で使い分けられる。受容は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも適用できるため適切です。
理由
受容は、リスクに対して積極的な対応を行わず、発生した場合に受け入れる戦略です。好機と脅威のいずれにも適用できるため、この記述が適切です。
比較
強化と共有は好機、転嫁は脅威に用いる戦略です。したがって、強化をマイナスのリスク、共有を両方、転嫁をプラスのリスクに用いるとする記述は適切ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。強化は、マイナスのリスクに対して使用される戦略ではない。強化は好機に対し、その発生確率やプラスの影響を高めるために用いる戦略であり、脅威への対応を示す記述ではない。
選択肢イ
これは不正解だよ。共有は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略ではない。共有は好機について、第三者と協力して利益を得るために用いられる戦略であり、脅威にも共通して用いるものではない。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。受容は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。状況に応じて積極的な対応を行わず、好機や脅威を受け入れる考え方を表しているため、記述は適切である。
選択肢エ
これは不正解だよ。転嫁は、プラスのリスクに対して使用される戦略ではない。転嫁はマイナスのリスクについて、その影響への対応責任を第三者へ移すために用いられる戦略であり、好機への対応を示すものではない。
学習のポイント
好機と脅威に対するリスク対応戦略の適用範囲を整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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