PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成30年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問8
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア図ア
- イ図イ
- ウ図ウ
- エ図エ
解き方のヒントを見る
工数式から生産性の変化を読む
開発生産性は規模と工数の比として定義されます。見積式が規模と工数をどう結び付けているかを確認し、その比が規模の増加に伴ってどう変わるかを自分で導いてから、提示された内容と照らし合わせる観点で検討しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、工数見積式に含まれる各要素が、規模を増やしたときの生産性にどのような影響を与えるかという点です。式の形から、規模と工数の比がどう変化するかを読み取れるかが検討の中心になります。
視点
COCOMOでは、工数を開発規模の関数として表します。生産性を規模と工数の比として捉える場合は、見積式を代入すると、その比を規模だけの式として書き直せます。規模が2倍や10倍になったときに、工数は規模より速く増えるのか、同じ割合で増えるのか、より遅く増えるのかを考えます。これを式の要素から自分で判断することが、グラフの傾きや曲がり方を考える出発点になります。
確認ポイント
- 生産性を、どの量とどの量の比として定義しているかを確認する
- 見積式を生産性の定義に当てはめ、規模だけで表した形を自分で書いてみる
- 規模が増えるとき、工数の増え方が規模の増え方と比べてどうなるかを、式の要素から判断する
正解と解説を見る
正解
エ
解説
開発規模をS[キロ行]とすると、開発工数は3.0×S^1.12[人月]です。したがって開発生産性はS/(3.0×S^1.12)=1/(3.0×S^0.12)[キロ行/人月]となり、規模の増加に伴って低下し、その低下は次第に緩やかになる。この形に一致する図はエです。
理由
開発規模をS[キロ行]とすると、開発生産性はS/(3.0×S^1.12)=1/(3.0×S^0.12)[キロ行/人月]です。指数が負になるため、生産性は規模の増加に対して低下する。また、べき関数のため低下の傾きは次第に緩やかになる。
比較
図エは、開発規模が増えるにつれて開発生産性が下がり、初めの下がり方が大きく、その後は緩やかになる形を示している。したがって、式から得られる生産性の関係と一致する。
選択肢ア
これは不正解だよ。図アは、開発規模が増えると開発生産性が上昇する形を表している。しかし、工数は規模の1.12乗に比例するため、生産性は規模を工数で割ることで規模の負のべき乗となり、増加するグラフにはならない。
選択肢イ
これは不正解だよ。図イは、開発規模の増加に伴って開発生産性が上昇し、後半ほど急激に伸びる形である。実際の生産性は、規模の1乗を1.12乗に比例する工数で割るため、規模が大きいほど低下する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。図ウは、開発生産性が低下する点は式と同じだが、規模が大きくなるほど低下の傾きが急になる形である。生産性は負の小さい指数をもつべき関数なので、低下は次第に緩やかになる。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。生産性は、開発規模S[キロ行]を工数3.0×S^1.12[人月]で割った1/(3.0×S^0.12)[キロ行/人月]である。規模とともに低下し、低下の傾きが次第に緩やかになる図エと一致する。
学習のポイント
工数の増加率と生産性の低下傾向を、べき関数の指数から読み取る。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問8(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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