AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

令和6年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問24

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

J. B. バーニーが提唱した VRIO フレームワークにおいて,自社の競争優位性を評価するための視点はどれか。

選択肢

  1. ア
    自社が属する業界における,競争の激しさ,新規参入者の可能性,顧客と自社との力関係,供給業者と自社との力関係
  2. イ
    自社が属する業界における,市場規模,自社の強み,顧客ニーズの把握状況,競合と比べた自社の経営資源の優位性
  3. ウ
    自社が保有する経営資源の経済的価値及び希少性,他社が同等の経営資源を獲得するためのコスト,その経営資源を活用するための組織的な方針
  4. エ
    自社の外部環境における,政治的要因,経済的要因,人口動向や価値観の変化といった社会的要因,テクノロジの飛躍的進歩など技術的要因
解き方のヒントを見る

評価軸をそろえて比較する視点

経営資源を評価するときは、個別の印象や名称に引きずられず、問題文が求める競争上の意味に照らして、同じ評価軸で各記述を比較し、評価の目的から外れる説明を区別することを意識します。

この問題で問われていること

一つの資源を単独で見るのではなく、組織の目的や競争環境との関係で、どの観点が評価の中心になっているかを見極め、その観点から各記述の位置づけを丁寧に確認することに集中しましょう。

視点

評価では、資源そのものの説明と、それが競争上どのような意味を持つかを分けて考えます。設問の主語・比較対象・評価の目的を確認し、同じ基準で記述を読み比べると、論点のずれを見つけやすくなります。

確認ポイント

  • 設問が求めている評価の目的と、記述が扱う対象が一致しているか
  • 資源の説明と、競争上の意味づけが混同されていないか
  • 各記述を同じ評価軸に置いたとき、比較の基準がぶれていないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

VRIOフレームワークは、自社の経営資源について、経済的価値、希少性、模倣されにくさ、組織による活用可能性を確認し、競争優位性を評価する考え方です。したがって正解はウです。

理由

VRIOは、経営資源のValue(経済的価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織)を評価する。選択肢ウは、価値と希少性、他社が同等資源を得るコスト、資源活用の組織的方針を示しており、VRIOの視点と整合する。

比較

アは業界内の競争要因を分析する視点、イは市場や自社の強みなどを組み合わせた分析、エは外部環境の変化を捉える視点です。いずれも自社資源をVRIOの観点で評価する説明とは異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。競争の激しさ、新規参入、顧客や供給業者との力関係は、業界内の競争要因を捉える視点である。自社の経営資源の価値、希少性、模倣困難性、組織による活用を評価するVRIOの説明には当たらない。

選択肢イ

これは不正解だよ。市場規模や顧客ニーズ、自社の強み、競合との差は経営分析で用いる重要な観点だが、VRIOの構成要素を直接示していない。特に資源の希少性や模倣困難性、組織による活用の説明が不足している。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。経営資源の経済的価値と希少性、他社が同等資源を獲得するコスト、資源を活用する組織的方針は、VRIOで確認する価値、希少性、模倣困難性、組織の観点に対応している。

選択肢エ

これは不正解だよ。政治、経済、社会、技術の変化は、企業を取り巻く外部環境を分析するPESTの視点である。自社が保有する経営資源の価値や希少性、模倣困難性、組織面を評価するVRIOとは分析対象が異なる。

学習のポイント

VRIOの四つの観点と、他の経営分析フレームワークとの違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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