AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
令和3年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問5
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア監査機能をもったモジュールを監査対象プログラムに組み込んで実環境下で実行し,抽出条件に合った例外データ,異常データなどを収集し,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
- イ監査対象ファイルにシステム監査人用の口座を設け,実稼働中にテストデータを入力し,その結果をあらかじめ用意した正しい結果と照合して,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
- ウシステム監査人が準備した監査用プログラムと監査対象プログラムに同一のデータを入力し,両者の実行結果を比較することによって,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
- エプログラムの検証したい部分を通過したときの状態を出力し,それらのデータを基に監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
解き方のヒントを見る
システム監査技法を見分ける視点
各技法を判断するときは、名称や印象だけで決めず、監査のどの段階で、何を対象に、どのような情報を得るために用いる観点なのかを問題文の記述と対応づけて、落ち着いて確認しましょう。
この問題で問われていること
この問題では、監査技法そのものの細かな手順ではなく、記述が示している目的・対象・得られる情報の関係に注目し、説明全体が同じ観点で整合しているかを一つずつ確かめることに集中します。
視点
監査技法を整理するときは、用語の響きではなく、監査上の目的と対象、そこから得ようとする情報の結びつきを軸に考えます。
確認ポイント
- その記述が主に扱っている監査上の目的を確認する
- 対象となる情報や証拠の範囲を整理する
- 目的と対象の組み合わせが説明全体で一貫しているか確かめる
正解と解説を見る
正解
イ
解説
ITF(Integrated Test Facility)法は、実稼働中の監査対象ファイルに監査人用の口座などを設け、テストデータを通常処理に入力して、その結果を期待される正しい結果と照合する方法です。
理由
ITFでは、監査対象ファイル内に監査人用の仮想的な口座などを設定し、実稼働中の処理にテストデータを投入します。得られた結果を事前に用意した正しい結果と照合することで、実際の処理環境におけるプログラムの正確性を検証します。
比較
監査機能を組み込んで異常データを収集する方法、監査用プログラムとの結果比較、通過時点の状態を出力する方法は、それぞれ別の監査技法です。ITFの要点は、実稼働環境内に監査用の対象を設け、テスト処理を通常の処理の流れで確認することです。
選択肢ア
これは不正解だよ。監査機能をもったモジュールを監査対象プログラムに組み込み、実環境で例外データや異常データを収集する説明は、埋込み監査モジュール方式に該当する。ITFのように監査人用の口座へテストデータを投入し、期待結果と照合する方法ではない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。監査対象ファイルにシステム監査人用の口座を設け、実稼働中にテストデータを入力し、その結果をあらかじめ用意した正しい結果と照合して処理の正確性を検証する説明は、ITF法の特徴に一致している。
選択肢ウ
これは不正解だよ。監査人が準備した監査用プログラムと監査対象プログラムへ同じデータを入力し、実行結果を比較する方法は、並行シミュレーションの説明である。ITFは別プログラム同士の結果比較を中心とする方法ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。プログラムの検証したい部分を通過した時点の状態を出力し、そのデータから処理の正確性を検証する方法は、処理経過を把握するスナップショット法に相当する。ITFのテスト口座と期待結果の照合とは異なる。
学習のポイント
ITF、埋込み監査モジュール、並行シミュレーション、スナップショット法の違いを、データ処理の位置と結果確認方法で整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問5(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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