AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 システム監査技術者 午前Ⅱ 問24

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

VRIO分析はどれか。

選択肢

  1. ア
    環境要因を外部環境の機会と脅威,内部環境の強みと弱みに分類し,それら四つの組合せから重要成功要因を導出する。
  2. イ
    自社の経営資源について,経済的価値,希少性,模倣困難性,組織の四つの観点で評価し,市場での競争優位性をどの程度有しているかを分析する。
  3. ウ
    市場成長性の高低と自社の市場シェアの高低から,自社の事業を,金のなる木,花形,問題児,負け犬の四つに分類し,経営資源の配分を検討する。
  4. エ
    複数の重要成功要因を,財務の視点,顧客の視点,内部ビジネスプロセスの視点,学習と成長の視点の四つに分類し,相互の関係性を踏まえて戦略目標を定める。
解き方のヒントを見る

分析手法の目的に着目して識別

経営戦略の分析手法は名称や見た目よりも、その手法が何を明らかにし、どのような判断に使うために考案されたのかで区別すると整理しやすくなります。示された内容から目的にあたる部分を探し、手持ちの知識と照らし合わせてみましょう。

この問題で問われていること

問われている手法が、分析の結果としてどのような結論や判断材料を得ることを意図しているかという一点に絞って検討します。手法の目的を自分の言葉で言い表せるかを確かめ、示された内容の目的と一致するかを見極めることが大切です。

視点

経営戦略の分析手法は、それぞれ特定の問いに答えるために作られた道具です。似た言葉や似た枠組みが使われていても、答えようとしている問いが違えば別の手法になります。手法を学ぶときは、名称と「この手法で何が分かるのか」を一対で覚えておくと、説明から手法を判別しやすくなります。

確認ポイント

  • 学習した各手法について、その手法が答えようとしている問いを一文で言えるか
  • 示された内容のうち、分析の目的や得られる結論を表している部分はどこか
  • その目的と、自分が思い浮かべた手法の目的が本当に一致しているか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

VRIO分析は、自社の経営資源を四つの観点から評価し、持続的な競争優位性をどの程度獲得できるかを分析する手法です。したがって、該当するのはイです。

理由

VRIOは、経営資源について、経済的価値、希少性、模倣困難性、組織の観点から評価する。これらの条件を満たす程度によって、競争上の優位性やその持続可能性を分析する。

比較

アは内部・外部環境を強み、弱み、機会、脅威に分けるSWOT分析、ウは市場成長率と市場シェアで事業を分類するPPM、エは四つの視点で戦略目標を管理するBSCの説明です。

選択肢ア

これは不正解だよ。環境要因を外部環境の機会・脅威と内部環境の強み・弱みに分類し、組合せから重要成功要因を導くのはSWOT分析の説明である。VRIOのように、自社の経営資源を四つの観点で評価する手法ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。自社の経営資源を経済的価値、希少性、模倣困難性、組織の四つの観点で評価し、市場で競争優位性を持てる程度を分析する説明は、VRIO分析に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。市場成長性と自社の市場シェアを基準に、事業を金のなる木、花形、問題児、負け犬に分類し、資源配分を検討するのはPPMの説明である。VRIO分析の評価対象や軸とは異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点から戦略目標を定めるのはBSCの説明である。VRIOは、これらの業績管理の視点ではなく、経営資源の競争優位性を評価する。

学習のポイント

VRIO、SWOT、PPM、BSCの対象と評価軸を区別して覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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