AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 システム監査技術者 午前Ⅱ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

新システムの受入れ支援において,利用者への教育訓練に対する教育効果の測定を,カークパトリックモデルの4段階評価を用いて行う。レベル1(Reaction),レベル2(Learning),レベル3(Behavior),レベル4(Results)の各段階にそれぞれ対応したa~dの活動のうち,レベル2のものはどれか。 a 受講者にアンケートを実施し,教育訓練プログラムの改善に活用する。 b 受講者に行動計画を作成させ,後日,新システムの活用状況を確認する。 c 受講者の行動による組織業績の変化を分析し,ROIなどを算出する。 d 理解度確認テストを実施し,テスト結果を受講者にフィードバックする。

選択肢

  1. ア
    a
  2. イ
    b
  3. ウ
    c
  4. エ
    d
解き方のヒントを見る

評価活動の役割を整理する視点

教育訓練の効果を考えるときは、評価を行う時点と、その時点で確認したい変化の種類を切り分け、活動同士の役割が混ざらないように整理し、順序を意識して考えてください。

この問題で問われていること

一つの観点として、各評価活動が「いつ実施され、何の変化を確認するためのものか」という時間軸との対応に注目して、選択肢を読み比べ、この観点を保って判断してください。

視点

評価活動を対応付ける際は、まず訓練の前後や実施後の経過を時間の流れとして捉え、各活動の目的を同じ基準で整理します。そのうえで、確認対象が学習者の変化なのか、現場への波及なのかを区別し、時点と目的の組み合わせに着目します。

確認ポイント

  • 評価を行う時点が、訓練の前後や実施後のどこに当たるか
  • その活動が確認しようとしている変化の対象は何か
  • 時点と確認対象の組み合わせが一貫しているか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

レベル2(Learning)は、教育訓練によって受講者が知識や技能を理解・習得したかを測定する段階です。理解度確認テストはこの段階に該当する。

理由

レベル1は教育への反応、レベル2は知識や技能の理解、レベル3は学習後の実際の行動、レベル4は組織業績などの成果を評価する。本問では、理解度確認テストとその結果のフィードバックが学習内容の習得を確認している。

比較

アンケートは教育への受講者の反応、行動計画後の活用状況確認は職場での行動、組織業績やROIの分析は成果を対象とする。これらと区別すると、理解度確認テストに対応する段階を判断できる。

選択肢ア

これは不正解だよ。受講者へのアンケートを実施し、教育訓練プログラムの改善に活用する活動は、受講者が訓練をどう受け止めたかという反応を把握するものだ。知識や技能を理解・習得したかを直接測るレベル2の活動ではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。受講者に行動計画を作成させ、後日、新システムの活用状況を確認する活動は、教育後に学習内容が実際の職場行動へ移ったかを評価するものだ。理解度そのものを確認するレベル2ではなく、行動を対象とする段階に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。受講者の行動による組織業績の変化を分析し、ROIなどを算出する活動は、教育の結果として組織にどのような成果が生じたかを測るものだ。受講者の理解度を測定するレベル2とは評価対象が異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。理解度確認テストを実施し、テスト結果を受講者にフィードバックする活動は、教育訓練によって知識や技能をどの程度理解・習得したかを測定するものだ。これはカークパトリックモデルのレベル2(Learning)に対応する。

学習のポイント

4段階を、反応・学習・行動・成果という測定対象の違いで整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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