AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
令和2年度10月 システム監査技術者 午前Ⅱ 問22
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア1台のブロードバンドルータに接続するPCの数が多過ぎることによって,インターネットへのアクセスが遅くなること
- イIPアドレスを重複して割り当ててしまうことによって,通信パケットが正しい相手に到達せずに,再送が頻繁に発生すること
- ウイーサネットフレームの宛先MACアドレスがFF-FF-FF-FF-FF-FFで送信され,LANに接続した全てのPCが受信してしまうこと
- エネットワークスイッチ間にループとなる経路ができることによって,特定のイーサネットフレームが大量に複製されて,通信が極端に遅くなったり通信できなくなったりすること
解き方のヒントを見る
通信障害を整理するための視点
この問題では、個別の用語を暗記するより、ネットワーク上で同じ種類の通信がどのように広がり、全体の処理や利用可能性へどのような影響を及ぼすかという観点で整理しましょう。
この問題で問われていること
選択肢を読む際は、通信の発生源と広がり方、ネットワーク機器や端末への負荷、通常の通信との違いが一貫して説明されているかを、一つの軸で丁寧に確認してください。
視点
通信が増える現象を考えるときは、原因と結果を分け、どの範囲に影響が及ぶのか、利用者から見て何が起きるのかを対応づけて整理します。
確認ポイント
- 通信がどこから発生し、どの範囲へ広がる説明になっているか確認する
- ネットワーク資源への影響と、利用者が感じる変化を分けて読む
- 一時的な混雑や単発の障害と同じ意味になっていないか見直す
正解と解説を見る
正解
エ
解説
ブロードキャストストームは、ネットワークスイッチ間にループ状の経路ができることでフレームが繰り返し転送され、大量に複製される現象です。通信遅延や通信不能を引き起こすため、エが適切です。
理由
ネットワークスイッチ間にループがあると、フレームが同じネットワーク内を循環し、スイッチで転送されるたびに複製されることがある。その結果、通信量が急増して帯域や機器の処理能力を圧迫し、通信が極端に遅くなったり、通信できなくなったりする。
比較
PCの接続台数が多いことによる遅延、IPアドレスの重複による通信障害、ブロードキャストフレームを全端末が受信することは、それぞれ別の現象です。フレームの大量複製とループ経路を説明しているエが、設問の定義に合致する。
選択肢ア
これは不正解だよ。1台のブロードバンドルータに接続するPCが多過ぎる場合、通信の利用集中によってアクセスが遅くなる可能性はある。しかし、これは端末数や回線・機器の処理能力に関する混雑であり、ネットワークスイッチ間のループによってフレームが大量複製されるブロードキャストストームの説明ではない。
選択肢イ
これは不正解だよ。IPアドレスを重複して割り当てると、通信相手の識別に問題が生じ、正しい相手へ届かないなどの障害が起こり得る。ただし、選択肢が述べる再送の発生はアドレス設定の誤りに関する現象であり、スイッチ間のループでフレームが大量に複製される説明とは異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。宛先MACアドレスFF-FF-FF-FF-FF-FFは、イーサネットのブロードキャストを示し、同一LAN上の端末が受信するフレームに使われる。しかし、ブロードキャストを送信して全PCが受信すること自体は通常の動作であり、ループによる大量複製や通信不能までを説明していない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。ネットワークスイッチ間にループとなる経路ができると、特定のイーサネットフレームが繰り返し転送され、大量に複製されることがある。その結果、通信量が急増してネットワークを圧迫し、通信が極端に遅くなったり通信できなくなったりするため、ブロードキャストストームの説明として適切である。
学習のポイント
ループによるフレーム増加と、単なる混雑やアドレス誤設定との違いを理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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