AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 システム監査技術者 午前Ⅱ 問21

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

関係データベースのビューを利用する目的はどれか。

選択肢

  1. ア
    DISTINCT指定,GROUP BY句及びHAVING句をもつ演算処理を独立させて,プログラムに単純化したデータ更新手段を提供する。
  2. イ
    行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって,基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
  3. ウ
    データベースの物理的記憶構造の変更に影響されないように,アプリケーションプログラムに対して物理的データ独立性を提供する。
  4. エ
    複数の表を結合したビューにインデックスを付与することによって,複数の表にまたがった高度な検索手段を提供する。
解き方のヒントを見る

ビューと実表の関係を意識する

ビューの利用目的を考えるときは、ビューが何を元に定義され、利用者から見てどのような存在になるのかという一点に着目しましょう。問われている内容がその位置づけと整合しているかを、自分の言葉で確かめてから判断しましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認すべき観点は一つです。ビューとその元になる表との関係、つまりビューを通じた操作や参照が元の表にどう結び付くのかを整理してください。そして、その関係から見て利用目的として筋が通るかを判断の軸にしてください。

視点

関係データベースでは、実際にデータを保持する表と、問合せによって定義される表を区別して考えます。両者がどのように結び付いているかを図に描くなどして整理しておくと、目的を問う設問でも判断の軸がぶれにくくなります。

確認ポイント

  • ビューの定義がどの表のどのような情報に基づいているかを、自分の言葉で説明できるか
  • ビューを参照・操作したとき、その影響が元の表とどう関係するかを整理できているか
  • 判断の根拠が、ビューと元の表の関係から導けるものになっているか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

関係データベースのビューは、基表から必要な行や列だけを取り出した仮想表を利用者に提供する機能です。アクセス対象を限定することで、基表に含まれる一部のデータを利用者から見えないようにできる。

理由

正答はイです。行や列を条件で絞り込んだビューを利用者に公開すれば、基表の全データを直接参照させずに済む。したがって、不要または保護すべきデータの一部を隠蔽する手段になる。

比較

ビューはデータの見せる範囲を定義する仕組みであり、集約処理の更新手段、物理記憶構造からの独立性、複数表をまたぐ検索性能向上を直接の目的とする機能ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。DISTINCT指定,GROUP BY句及びHAVING句をもつ演算処理を独立させることは、集約や重複排除に関する処理の定義である。これらを含むビューは一般に更新可能とは限らず、プログラムに単純化したデータ更新手段を提供するというビューの目的には合致しない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけを利用者にアクセスさせれば、基となる表の全体を直接公開せずに済む。結果として、基表に含まれるデータの一部を隠蔽し、利用者ごとに必要な範囲だけを提供する手段になる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。データベースの物理的記憶構造の変更に影響されにくくするのは、物理的データ独立性の考え方である。ビューが主に扱うのは利用者向けの論理的なデータの見せ方であり、物理記憶構造からの独立性を提供する機能そのものではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。複数の表を結合したビューは、複数表のデータを一つの論理的な表として見せることはできる。しかし、ビューにインデックスを付与して高度な検索手段を提供することが、関係データベースのビューを利用する一般的な目的ではない。

学習のポイント

ビューによるデータ隠蔽と、データ独立性・更新処理・インデックスの役割を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問21(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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