AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

令和2年度10月 システム監査技術者 午前Ⅱ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システム監査基準(平成30年)における予備調査に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    監査対象業務の実態を把握するために行う調査である。
  2. イ
    監査対象部門と監査計画を調整するために行う調査である。
  3. ウ
    十分かつ適切な監査証拠を入手するために行う調査である。
  4. エ
    本調査を補完する目的で、本調査と並行して行う調査である。
解き方のヒントを見る

監査の段階と目的の対応を確かめる

システム監査の各活動は、監査全体の流れのどの段階に置かれ、何を目的として行われるのかで意味が変わります。問われている活動がその段階の目的に沿っているかという一つの観点に絞って、落ち着いて検討しましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認したいのは、監査の段階ごとの役割分担の理解です。ある活動を行う時点で監査人がすでに何を把握しており、その活動の結果が後続の作業にどう使われるのかを、基準の考え方に照らして自分の言葉で説明できるかを確かめてください。

視点

監査は一度にすべてを行うのではなく、段階を踏んで進められます。各段階には固有の目的があり、ある段階の成果が次の段階の前提になります。ある活動の位置付けを考えるときは、その活動が何のための情報を集め、何を決めるために行うのかを、基準で使われる用語の意味に立ち返って整理するとよいでしょう。

確認ポイント

  • その活動が監査全体の流れのどの時点で行われるものかを確認する
  • その時点で監査人が得ようとしている情報の目的を、基準の用語の意味に立ち返って考える
  • その活動の成果が後続の段階でどのように利用されるかを、自分の言葉で説明できるか確かめる
正解と解説を見る

正解

ア

解説

予備調査は、システム監査の対象となる業務について事前に実態を把握し、その後の監査計画や本調査を適切に進めるための基礎情報を得る調査です。したがって、監査対象業務の実態把握を目的とする記述が最も適切です。

理由

予備調査は、監査対象となる業務の仕組み、処理内容、関連する組織やシステムなどの実態を把握するために行う。これにより、監査人は対象の全体像を理解し、以後の監査を進めるための基礎を得ることができる。

比較

監査計画の調整は予備調査の結果を踏まえて行われる事項であり、十分かつ適切な監査証拠の入手は主に本調査で達成すべき目的です。また、予備調査は本調査と並行して補完的に行う調査ではなく、監査の初期に実態を把握する調査です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。予備調査は、監査対象となる業務が実際にどのように行われているか、どのような仕組みや関係者が関わっているかを事前に把握するための調査である。この理解を基に、その後の監査計画や本調査の進め方を検討する。

選択肢イ

これは不正解だよ。監査対象部門との日程や進め方の調整は、監査を実施する際に必要となる管理上の活動である。予備調査で得た業務の実態を踏まえて計画を具体化することはあるが、部門との監査計画の調整そのものが予備調査の主目的ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。十分かつ適切な監査証拠を入手することは、監査上の判断や結論を裏付けるための重要な目的である。しかし、予備調査はまず監査対象の業務や環境を理解する段階であり、証拠を本格的に収集する本調査の目的と同一ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。予備調査は、本調査と並行して本調査を補完するための調査ではない。監査の初期段階で対象業務の実態や概要を把握し、その後に実施する監査手続の方向性を定めるために行われるため、実施時期と役割の説明が異なっている。

学習のポイント

予備調査の目的と、本調査や監査証拠収集との役割の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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