AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成31年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

暗号化装置における暗号化処理時の消費電力を測定するなどして,当該装置内部の秘密情報を推定する攻撃はどれか。

選択肢

  1. ア
    キーロガー
  2. イ
    サイドチャネル攻撃
  3. ウ
    スミッシング
  4. エ
    中間者攻撃
解き方のヒントを見る

観測情報を整理する基本視点

暗号装置への攻撃手法を考えるときは、まず攻撃者が何を観測し、その情報をどの段階で比較・利用するのかを整理しましょう。名称の暗記より、観測と推論のつながりに注目します。

この問題で問われていること

一つの観点として、観測された情報が攻撃の判断材料になるまでの流れに注目してください。観測対象、得られる情報の性質、そこから導く推論を順に照合すると、用語に引きずられず整理できます。

視点

攻撃手法を区別する際は、装置そのものの名称ではなく、外部から得た観測情報がどのように扱われるかという流れを確認します。観測、整理、推論の関係を一般的な分析手順として捉え、個別の方式や式を先に当てはめないことが大切です。

確認ポイント

  • 攻撃者が利用する観測情報を、問題文の記述に沿って抜き出す。
  • 観測した情報と、そこから行う判断や推論を分けて整理する。
  • 選択肢の用語ではなく、観測から推論へ至る説明の対応関係を確認する。
正解と解説を見る

正解

イ

解説

暗号化処理時の消費電力のような、装置の動作に伴って外部から観測できる情報を分析し、内部の秘密情報を推定する攻撃はサイドチャネル攻撃です。

理由

消費電力、処理時間、電磁波などは、暗号処理の内部状態や扱うデータに応じて変化する場合がある。このような本来の入出力経路ではない情報を測定・分析して、装置内部の秘密情報を推定する攻撃をサイドチャネル攻撃という。

比較

キーロガーはキーボード入力を記録する攻撃、スミッシングはSMSなどを利用して情報をだまし取る手口、中間者攻撃は通信の間に割り込んで盗聴や改ざんを行う攻撃です。いずれも、設問のように暗号化装置の消費電力を測定する手法そのものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。キーロガーは、利用者がキーボードから入力した文字列などを記録して取得する攻撃である。暗号化処理中の消費電力のような、装置の動作に伴う副次的な情報を測定して内部の秘密情報を推定する手法を指す名称ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。サイドチャネル攻撃は、暗号化装置の処理時間、消費電力、電磁波など、通常の通信内容とは別に観測できる情報を分析し、装置内部の秘密情報を推定する攻撃である。設問の消費電力測定に一致する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。スミッシングは、SMSなどを使って利用者を偽のWebサイトや手続へ誘導し、認証情報などをだまし取る手口である。暗号化装置の消費電力を測定して内部の秘密情報を推定する物理的な観測手法ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。中間者攻撃は、送信者と受信者の通信経路に攻撃者が介在し、通信の盗聴や改ざんを行う攻撃である。設問は通信経路への介入ではなく、暗号化処理時の消費電力という装置側の副次情報を測定している。

学習のポイント

サイドチャネル攻撃は、処理結果そのものではなく副次的な情報から秘密を推定する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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