AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成29年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問13

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

プログラムの著作物について,著作権法上,適法である行為はどれか。

選択肢

  1. ア
    海賊版を複製したプログラムと事前に知りながら入手し,業務で使用した。
  2. イ
    業務処理用に購入したプログラムを複製し,社内教育用として各部門に配布した。
  3. ウ
    職務著作のプログラムを,作成した担当者が独断で複製し,他社に貸与した。
  4. エ
    処理速度を向上させるために,購入したプログラムを改変した。
解き方のヒントを見る

著作物利用の適法性を考える視点

プログラムに関する行為を判断するときは、行為の目的や対象、利用の範囲、権利者への影響を順に整理し、個別の名称や印象だけで決めつけず、設問に示された事実との対応を確かめることが大切です。

この問題で問われていること

一つの行為に見えても、何を対象に、誰がどのような目的で、どの範囲まで利用しているかを分けて確認し、法的な評価に関係する事実を丁寧に拾い、判断材料を整理しましょう。

視点

適法性を検討する際は、行為の外形だけでなく、利用対象、実施者、目的、範囲、権利者との関係を整理します。まず事実を要素ごとに分解し、判断に影響する観点を一つずつ照合してください。

確認ポイント

  • 行為の目的と、利用される対象が何かを区別して確認する。
  • 利用の範囲や方法を、問題文の事実に沿って整理する。
  • 権利者への影響を考える際、印象ではなく示された事実に戻る。
正解と解説を見る

正解

エ

解説

プログラムの著作物では、海賊版の利用、購入品の複製配布、職務著作物の無断貸与などは著作権上の問題となる。一方、購入したプログラムを利用目的に合わせて必要な範囲で改変する行為は適法となる場合がある。

理由

本問は、プログラムを業務で使う場面における著作権上の適法性を問う。海賊版の使用、購入したプログラムの複製配布、職務著作物の無断貸与は、入手者の業務上の都合だけでは正当化されない。

比較

購入したプログラムを、処理速度の向上など利用目的に合わせて改変する行為は、プログラムを使用するために必要な範囲の行為として扱われる。したがって、選択肢では改変の目的と態様が適法性を判断するポイントになる。

選択肢ア

これは不正解だよ。海賊版を複製したプログラムであることを事前に知りながら入手し、業務で使用しているため、正規に許諾されたプログラムの利用とはいえない。業務目的であっても、違法に作成された複製物だと知って利用する行為は適法とは扱われない。

選択肢イ

これは不正解だよ。業務処理用に購入したプログラムであっても、それを複製して社内教育用に各部門へ配布する行為は、購入した一つの利用許諾の範囲を超える可能性がある。購入した事実だけで、複製や複数部門への配布まで自由になるわけではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。職務著作のプログラムについて、作成した担当者が独断で複製し、さらに他社へ貸与している。担当者が作成したという事情だけで、著作権者や権利を管理する者の許諾なく、社外へ提供する権限が生じるわけではない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。購入したプログラムを、処理速度を向上させるという利用上の目的で改変する行為は、プログラムを使用するために必要な範囲の改変として認められる。海賊版の使用や無断配布・貸与とは異なり、購入者自身の利用に伴う改変である点が適法と判断される理由である。

学習のポイント

プログラムの複製・配布・貸与・改変を、利用目的と権利者の権利の関係で整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問13(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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