AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成28年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ITILで定義されるサービスのライフサイクルにおける,サービストランジション段階の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    規定された要件と制約に沿って,サービスを運用に移行し,確実に稼働させることである。
  2. イ
    サービスの効率,有効性,費用対効果の観点で運用状況を継続的に測定し,改善していくことである。
  3. ウ
    サービスの内容を具体的に決めることである。
  4. エ
    戦略的資産として,どのようにサービスマネジメントを設計,開発,導入するかについての手引を提供することである。
解き方のヒントを見る

段階の役割を整理する視点

各選択肢を個別に覚えるのではなく、サービス移行に関わる活動を、目的・対象・実施される局面の違いから整理して比較しましょう。用語の印象だけで判断せず、役割同士の境界に注目することが大切です。

この問題で問われていること

確認する観点を「その活動が、移行全体の中で何を整え、誰の判断や作業を支えるものか」に絞ります。説明の主語、対象、成果の扱いが一貫しているかを読み取り、段階名との印象的な一致だけで決めないようにします。

視点

サービス移行に関する役割を考えるときは、活動の目的と対象を切り分け、どの時点の作業を支える説明なのかを整理します。似た表現でも、責任の範囲や関係者、前後のつながりに違いがないかを確認すると、概念を混同しにくくなります。

確認ポイント

  • 活動の目的と対象を分けて読めているか
  • 説明の主語と責任の範囲が一致しているか
  • 移行全体の前後関係を踏まえて比較しているか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

サービストランジションは、設計されたサービスを定められた要件や制約に従って運用へ移行し、安定して稼働できる状態にする段階です。

理由

サービストランジションでは、サービスの変更や展開を管理し、設計段階で定められた内容を運用環境へ引き渡す。したがって、運用開始に向けた移行と稼働の確実性が中心となる。

比較

継続的な測定と改善は継続的サービス改善、サービス内容を具体化する活動はサービス設計、サービスマネジメントの方向性や導入方針を定める活動はサービスストラテジに関係する。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。サービストランジションは、規定された要件と制約に従って、設計済みのサービスを運用環境へ移行し、安定して稼働できるようにする段階である。記述はこの段階の目的をそのまま説明している。

選択肢イ

これは不正解だよ。効率、有効性、費用対効果などの観点から運用状況を継続的に測定し、改善する活動は、サービスを運用へ移行する段階の説明ではない。これは継続的サービス改善に該当する内容である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。サービスの内容を具体的に決めることは、提供するサービスの要件や設計を明確にする活動である。運用へ移行して確実に稼働させるサービストランジションの役割を説明したものではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。戦略的資産としてサービスマネジメントをどのように設計、開発、導入するかの手引を提供する内容は、サービスマネジメントの戦略に関する説明である。運用移行を担う段階とは異なる。

学習のポイント

ITILの各ライフサイクル段階の目的と担当する活動を区別して覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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