AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
平成27年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問15
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア自社内に会計システムをもたない会社が,委託先会計事務所の電子計算機を用いて,取引の最初の記録から一貫して国税関係の帳簿を作成している。
- イ支店などの新設がない場合において,仕訳帳を会計期間の中途から電磁的に記録している。
- ウ電子帳簿保存を行うシステム関係書類(システム概要書,システム仕様書,操作説明書)の備え付けはしていない。
- エ電子帳簿保存を行うシステムで仕訳情報の登録,削除の内容は検索できるが,訂正の内容は検索ができない。
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要件を判断する視点
電子帳簿保存法に関する選択肢を読むときは、制度名や用語の印象で決めず、問われている要件と対象となる記録の関係を整理し、条件同士のつながりと文章全体を確認しましょう。
この問題で問われていること
確認する観点は、対象となる記録について、どの要件が、いつ、誰のどの行為に関係するものとして述べられているかを整理し、説明の範囲と前提が一致しているか見比べることです。
視点
選択肢ごとの細かな結論を先に決めず、対象・時点・関係者・求められる条件という枠組みで情報を分けて読みます。複数の条件が一文に含まれる場合は、互いの前提が同じかを確認し、説明が問われた範囲を超えていないかを見直してください。
確認ポイント
- 対象となる記録や場面が、選択肢の説明全体で同じ前提として扱われているか確認する。
- 要件に関する記述が、対象・時点・関係者のどれと結び付いているかを整理する。
- 一部の表現だけで判断せず、条件の組合せと説明の範囲にずれがないか見直す。
正解と解説を見る
正解
ア
解説
電子帳簿保存法の要件に反しないのはアです。帳簿を取引の最初の記録から一貫して電子計算機で作成している点が要件に適合する。他の選択肢は、作成開始時期、関係書類の備付け、訂正履歴の検索性に問題がある。
理由
アは、自社に会計システムがなくても、委託先会計事務所の電子計算機を用い、取引の最初の記録から一貫して国税関係帳簿を作成している。設問の事実関係では、この方法は電子帳簿保存法の要件に反しない。
比較
イは会計期間の中途からの電磁的記録であり、ウはシステム関係書類を備え付けていない。エは登録・削除だけでなく訂正の内容も検索できる必要があるため、訂正を検索できない点が要件に反する。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。自社内に会計システムがなくても、委託先会計事務所の電子計算機を利用して帳簿を作成すること自体は妨げられない。取引の最初の記録から一貫して国税関係の帳簿を電子的に作成しているため、設問の要件に反しない事実関係である。
選択肢イ
これは不正解だよ。支店などの新設がないにもかかわらず、仕訳帳を会計期間の中途から電磁的に記録している。電子帳簿として保存する場合、取引の記録を最初から一貫して電子的に作成しているかが問題となるため、この開始時期の事実関係は要件に反する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。電子帳簿保存を行うシステムについては、システム概要書、システム仕様書、操作説明書などの関係書類を備え付ける必要がある。これらを備え付けていないという事実は、電子帳簿保存法が求める保存環境の要件を満たしていない。
選択肢エ
これは不正解だよ。仕訳情報について、登録や削除の内容だけでなく、訂正の内容も検索できることが必要である。登録・削除は検索できても訂正内容を検索できないため、記録の変更履歴を確認できる要件を満たさず、電子帳簿保存法に反する。
学習のポイント
電子帳簿の作成開始時期と、保存システムに求められる関係書類・検索機能を整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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