AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成27年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問14

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

プログラムの著作物について,著作権法上,適法である行為はどれか。

選択肢

  1. ア
    海賊版を複製したプログラムと事前に知りながら入手し,業務で使用した。
  2. イ
    業務処理用に購入したプログラムを複製し,社内教育用として各部門に配布した。
  3. ウ
    職務著作のプログラムを,作成した担当者が独断で複製し,他社に貸与した。
  4. エ
    処理速度を向上させるために,購入したプログラムを改変した。
解き方のヒントを見る

法的な適法性を見極める視点

各選択肢を、利用の目的と対象、関係者への影響、法が認める条件の有無という一つの観点から照らし、単なる便利さや慣行ではなく、権利との関係を整理して慎重に判断しましょう。

この問題で問われていること

判断では、行為そのものだけでなく、誰が何のために、どの範囲で利用するのかという関係性に注目し、権利者の利益との調整が問題になる場面かを確認し、丁寧に検討してください。

視点

適法性を考えるときは、技術的に実行できるかではなく、利用の目的・範囲・関係者への影響を同じ基準で整理し、法的な保護との調整という観点から問題文の条件を読み取ります。

確認ポイント

  • 利用の目的と対象の関係を確認する
  • 利用の範囲や関係者への影響を整理する
  • 法的な条件が関係するかを問題文の表現に沿って検討する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

適法なのはエです。購入したプログラムの所有者は、自らコンピュータで利用するために必要と認められる限度で複製や翻案を行える。処理速度向上のための改変は、この自社利用に必要な範囲の行為として扱われる。

理由

購入したプログラムの複製物の所有者は、自らコンピュータで利用するために必要と認められる限度で、プログラムを複製または翻案できる。処理速度を向上させるための改変は、自社で利用する目的に沿った必要な改変として適法と判断される。

比較

一方、海賊版と知りながら入手して使用する行為、業務用プログラムを複製して教育用に各部門へ配布する行為、担当者が職務著作のプログラムを独断で複製して他社へ貸与する行為は、適法な自社利用の範囲を超える。

選択肢ア

これは不正解だよ。海賊版を複製したプログラムであると事前に知りながら入手し、業務で使用しているため、正規の権利処理がされた複製物を利用する場合とは異なる。知情の上で不正な複製物を取得・使用する行為は適法とはいえない。

選択肢イ

これは不正解だよ。業務処理用に購入したプログラムを、社内教育用として複製し各部門に配布する行為は、購入者が自らコンピュータで利用するために必要な範囲を超える。社内であっても、許諾のない複製・配布が当然に認められるわけではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。職務著作のプログラムについて、作成した担当者が独断で複製し、他社に貸与する権限を当然に持つわけではない。担当者個人の判断による複製と社外への貸与は、自社利用のために必要な範囲を超える。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。購入したプログラムを自ら利用するため、処理速度を向上させる目的で改変する行為は、所有者が自分のコンピュータで利用するために必要と認められる限度の翻案に当たる。したがって、他社への提供を伴わないこの改変は適法である。

学習のポイント

プログラムの複製・改変・配布・貸与を、利用目的と権利者の許諾の観点から区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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