AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成25年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

関係データベースのビューを利用する目的はどれか。

選択肢

  1. ア
    DISTINCT指定,GROUP BY句及びHAVING句をもつ演算処理を独立させて,プログラムに単純化したデータ更新手段を提供する。
  2. イ
    行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって,基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
  3. ウ
    データベースの物理的記憶構造の変更に影響されないように,アプリケーションプログラムに対して物理的データ独立性を提供する。
  4. エ
    複数の表を結合したビューにインデックスを付与することによって,複数の表にまたがった高度な検索手段を提供する。
解き方のヒントを見る

ビューの目的を仕組みから考える

ビューの利用目的を問う問題では、名称の印象で判断しないことが大切です。ビューがどのように定義され、利用者からどう見えるのかという仕組みを自分で説明し、その説明から各記述の効果が導けるかを照合しましょう。

この問題で問われていること

確認すべき観点は一つです。記述されている効果が「ビューという仕組みそのもの」から生じるのかを見極めます。別の要素や運用による効果と混同していないかを、仕組みの理解に基づいて判断しましょう。

視点

関係データベースでは、表の定義、データの格納、問合せ、利用者への見せ方など、複数の層が役割を分担しています。ある効果を目にしたときは、それがどの層の働きによるものかを切り分けて考えると、似た言葉で説明される別の仕組みとの混同を避けやすくなります。ビューについても、定義を暗記するより、定義と利用の関係を自分の言葉で説明できるかを確かめることが学習の土台になります。

確認ポイント

  • ビューが何を定義し、利用者に何を提示するものかを自分の言葉で説明できるか
  • 各記述の効果が、その説明から論理的に導けるものかを照らし合わせたか
  • 効果の出どころを、別の仕組みや運用と取り違えていないか見直したか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

関係データベースのビューは、基となる表から必要な行や列を取り出した仮想的な表を利用者に提供する。アクセス対象を限定できるため、元の表の一部を隠蔽する手段として利用できる。

理由

ビューは、基となる表に対する検索結果を仮想的な表として定義する機能です。行や列を条件によって限定したビューだけを利用者に公開すれば、元の表にあるデータの一部を直接見せない構成にできる。したがって、データの隠蔽と保護が本問の目的に該当する。

比較

ビューは問い合わせ結果を扱いやすくする機能でもあるが、DISTINCTやGROUP BYを用いた更新手段の単純化、複数表へのインデックス付与、物理記憶構造の変更からの独立性そのものを目的とする説明ではありません。特に物理的データ独立性は、内部スキーマの変更を上位層へ影響させにくくする概念です。

選択肢ア

これは不正解だよ。ビューは問い合わせ結果を仮想的な表として提供できるが、DISTINCT指定、GROUP BY句、HAVING句を含む演算処理を独立させ、プログラムに単純化したデータ更新手段を提供することが一般的な利用目的ではない。集約や重複排除を含むビューは、更新できない場合もある。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。行や列を条件で絞り込んだビューだけを利用者にアクセスさせると、基となる表の全データを直接公開せずに済む。必要な部分だけを仮想的な表として見せることで、データの一部を隠蔽し、アクセス範囲を限定する手段になる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。物理的データ独立性は、データベースの物理的な記憶構造を変更しても、上位の論理構造やアプリケーションへの影響を抑える考え方である。ビューの主な説明である行や列の限定によるデータ隠蔽とは、示している役割が異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。複数の表を結合したビューは、結合結果を一つの仮想的な表として参照するために利用できる。しかし、ビューにインデックスを付与して複数表にまたがる高度な検索手段を提供することが、関係データベースのビューを利用する基本目的とはいえない。

学習のポイント

ビューの基本目的であるデータの見せ方の限定と、物理的データ独立性などの概念を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針